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うちのかねさん……👵👵

 かねさんは私の母の名まえです。
 母はいまだったらあまり不思議だと思われないであろう、変な料理を私たちに食べさせた。
 普段は祖母が家事をしてくれていたので、普通にまともなご飯を食べていたが、祖母がいない日にひどい目に遭った。

 変なご飯その1
 むかしだから、おやつはおにぎりが多かった。
 給食がおいしくなかったから、家に帰っておにぎりを食べて、まずいパンは当時飼っていた犬の「ポチ」にあげていた。
 かねさんは、そそっかしい性格で物をよく見ないで味付けをするので、よく甘いおにぎりを食べさせられた。

 ソース味のスパゲティ
 今日はスパゲティだといわれて、ちゃぶ台を見ると、茶色いめんが山盛りになっていた。
 匂いはソースだった。
 
 ケチャップ味の焼きそば。
 あたりまえのように焼きそばはケチャップ味だった。
 当時のテレビは白黒だったから、見た目で判断して、勝手に想像して作ってみたらしい。
 給食のスパゲティも焼きそばも柔らかくて、煮物のようだったけど、色はスパゲティはオレンジ色で焼きそばは焦げ茶色だったから、それを想像して行ってみると、味付けが反対だった。

 いまだったら食べられたかもしれないけど、まずかった記憶しかない。

 だけど玉子焼きはおいしかった。
 地元の祭りずしもおいしかった。
 運動会のお弁当のいなりずしもおいしかった。
 牛乳ようかんやぼた餅もおいしかった。
 おばあちゃん直伝のものはおいしかったが、それ以外はおそるおそる食べた。

 私たちだけではなく、孫にも甘いおにぎりを食べさせたらしい。
 

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