見出し画像

入管法改正のおそろしさを動画で知りました

コラム512:入管法改正のおそろしさを動画で知りました

 今、国会で審議されており、可決成立の目処がたっている入管法の改正ですが、看過してはならない人権問題がたくさんあると、考えさせられています。

 昨日、Twitterで、入管が公開したアフリカ系の人物の強制送還の様子の動画を見ました。見た、といっても、正視できないほどおそろしいもので、大きなショックを受けました。難民認定を求めており、祖国に帰ると身に危険が及ぶと主張する男性に対し、「強制送還、決まったから暴れるな」と、多くの職員が暴力で圧しながら飛行機に押し込むという動画でした。

 日本の難民認定率のおそろしい低さを考えると、難民認定を怠ったために、祖国で迫害を受けたり、命を落とした人々が多いのではないかと推察されます。

 日本人は、難民になる可能性は低いと思っているのか、他国人には非常に冷たい政策です。しかし、満州引き上げなど、国がなくなる、という恐ろしい経験をしてきた過去もあるのではないか。最近、きな臭い世界の中で、孤立無縁になってはいけないのではないか。

 他人の人権を考えるときに、自分の人権も薄氷の上に成り立っているのだ、という事実を再確認する必要があると思った。

 外国人、特に難民の方が、日本に逃げてきてよかった、と思えるような政策が必要だと思った。以前、知人がイギリスでオーバーステイになり、日本に帰ってきたことがあった。だが、そのときは身柄の拘束やら、隔離などは当然経験しなかった。翻って、本邦、単なるオーバーステイだけで、医療を受けられず死んでしまう方がいるようなひどい国では、いかなる国際交渉もする資格がない、と思う。

 国際感覚、とは、英語ができる、程度のことではなく、人権問題に正面から取り組むことのできる感覚だ、と痛感した。

以上

クララ

2023年6月7日

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?