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ギフトショーでみつけた!町工場プロダクツの魅力とは

2023年9月7日。東京ビッグサイトで開催された「東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2023 第14回LIFE×DESIGN」に行ってきました。

Podcast「田中健士郎の働き方ラジオ」やオンラインコミュニティ「ライターゼミ」を通して繋がりをもってきた町工場プロダクツのみなさんを訪ねるためです。

ギフトショーとは、日本最大のパーソナルギフトと生活雑貨の国際的な見本市。

7回目の出展となる今年は、町工場プロダクツに参加する100社以上の企業の中から、24社が出展します。

わたしはバラエティショップを見て歩くのが大好きで、仕事でも伝統工芸品のECサイトの記事執筆に携わっています。

普段からものづくりや職人の仕事に興味をもっているので、現場で働くみなさんとお会いするのをとても楽しみにしていました。

町工場プロダクツを訪ねて

場内は多くの人で賑わっていて、町工場プロダクツのブースのまわりには、ひときわ多くの人が集まっていました。

皆さん熱心に商談されていて、町工場プロダクツが今回のギフトショーでいかに注目されているのかを実感!

人の間を縫って少しずつブースの中へ。そこには、それぞれの町工場の個性が光る自社製品が並んでいます。

展示されている商品をひとつずつ見ていくと、どの商品も細かく丁寧に作られていることがわかります。 さすがはメイド・イン・ジャパン!

「あれもいい!」
「これ、ステキ!」
「これもほしい!」

興奮のあまり思わず声をあげてしまうほど魅力的な商品の中から、5つをピックアップしてご紹介します。

ピックアップ!町工場プロダクツの気になる商品5選

アルミ伸縮ポールの製造会社が作ったポップなこいのぼり
株式会社三共/埼玉県
koburi

株式会社三共は国旗竿やこいのぼりのポールを製造しています。

各家庭でしまわれたままになっていたこいのぼりのポールを回収して、再加工したのがkoburiのはじまりです。

約30の工程すべてを熟練の職人が手作業でおこなっているのが特長です。いまではポールを持っていない方へ向けて、新しいポールからも製作しています。

本体のこいのぼりは、スタンドで「やじろべえ」のように支えられ、指で軽く押すとゆったりと揺れる姿がかわいらしい。

はじめは青、黒、赤の3色のみでしたが、今回出展されたkoburiはグラデーションがすてきなパステルカラーです!

リビングに置いて揺らしてみるのも楽しそう!想像するだけでワクワクします。お子さんはもちろん、大人の方にも楽しんでほしいです。

取締役の宮下さんは、「かつては庭やベランダで泳いでいたこいのぼりを、今度はkoburiとしてもう一度飾ってほしい!」と、話してくださいました。こいのぼりとそれを支えたポールへの愛着がとてもよく伝わってきました。

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精密板金加工の会社が手がけるキャンプ用品
町工キャンプ/株式会社タシロ/神奈川県
盆石―KAKU―

株式会社タシロは精密板金加工の会社で、おもに装置の部品を作っています。社員の9割が20代の「日本一挑戦する町工場」です。

自社ブランド町工キャンプは、職人がデザインから製造を担当し「3WEYピザ窯」などのアウトドアギアを手がけてきました。

町工キャンプの製品はデザインから製作まで、すべて職人の手でおこなっています。お客様に良いものを届けたい!という思いが、ぎっしりと詰まったシリーズです。

若い力があふれる現場の様子を取締役の田城さんが、力強く語ってくださいました。

盆石―KAKU―は蚊取り線香立てです。中央から火をつけるという発想が新鮮で、煙が揺らめく様子が見られるのもおもしろい。

シンプルなのに見飽きないフォルムも魅力です。デザイン違いのーMARUーもあります。

あと、もうひとつ。繊細なデザインが美しい三脚テーブルは、カメラなどに使う三脚に取り付けて使います。高さを自由に変えられるので便利です。どちらもアウトドアが楽しくなりそうなアイテムですね。

商品サイトリンク
ECサイト
https://store.shopping.yahoo.co.jp/tasiro/?page=0


精密部品製造の技術を活かした解凍プレート
OMRIQ/株式会社ミナミダ/大阪府
OMRIQ PLATE

株式会社ミナミダは創業90年の金属部品メーカー。OMRIQ PLATEは自動車やパソコンなどに使われる「ヒートシンク(放熱部品)」の技術を活かした解凍プレートです。

70mm四方のアルミ製。上に食材を置いて使います。プレートの熱伝導の良さに加え、裏側にフィンと呼ばれる「でこぼこ」をつけて解凍速度をアップ。

常温で置いておくよりも早く解凍できるので、食材の組織が壊れるのを防ぎ、うま味を逃がしません。

また食材をプレートで挟み込めば、解凍速度はさらにアップ!お肉やお刺身の解凍にピッタリです。

プレートの上にのせた氷があっという間に溶けてしまったのが印象的でした。冷凍まぐろの解凍に四苦八苦している夫に勧めたいです。

OMRIQ PLATEは、OMRIQが目指す「毎日の生活を”もっとおもろく”」がかたちになった製品です。自動車に使われている技術を調理器具に応用するとは、本当に驚きました。

このような自由な発想が新しいビジネスに繋がっていくのだと感動しました。熱心に実演していただいた担当者の方にも感謝の気持ちでいっぱいです。

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デザイン会社が自ら企画したサスティナブルなお皿
MAKES AND THINGS /千葉県
momo Rice Plastic Plate

MAKES AND THINGSはデザイナー・眞鍋玲さんによるデザイン制作会社です。眞鍋さんは「町工場プロダクツ」で公式サイトなどのデザインや、バックオフィス全般を担当しています。

momo Rice Plastic Plateは新素材「ライスレジン®(株式会社バイオマスレジン南魚沼の登録商標)」で作ったお皿です。

ライスレジン®は菓子メーカーの破砕米など廃棄された米を原料にしたプラスチック。底面が低くて広い構造で軽量、ひっくり返りにくいデザインです。

角が丸いので小さなお子さんはもちろん、家族みんなで使えるところが気に入りました。ピッタリと重なり、家でも屋外でも運びやすいのがいいですね。

また使い終わったお皿は回収後、素材に戻して再利用します。貯金箱などに作り変えていると聞いてとても驚きました。環境に配慮したサスティナブルな製品です。

眞鍋さんは、自ら新潟の金型メーカーにあたって金型を作ってもらったこと。お米を使った新素材に巡り合ったこと。そして、回収した製品を素材に戻して再利用すること。momo Rice Plastic Plateの完成までを、瞳を輝かせながら話してくださいました。

ただひとり、デザイナーとして町工場プロダクツに関わっている眞鍋さん。だからこそ、momo Rice Plastic Plateをよいものにしたいという強い意思と、町工場プロダクツにかける熱い気持ちがよく伝わってきました。

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精密切削加工の町工場が作ったステーショナリー
KURIHARA TAKUMI /株式会社栗原精機/埼玉県
COOL MILLINGS

最後に町工場プロダクツの発起人である栗原精機の会長、栗原稔さんにお話をおうかがいしました。

栗原さんはずっと商談をしていてお忙しそうでしたが、少しだけお時間を頂くことができました。

自社ブランド、KURIHARA TAKUMI のステーショナリー、COOL MILLINGSはキリリとしたフォルムがかっこいい。約半世紀にわたって積み重ねた匠の技で作られた逸品です。

わたしはとくに、テープカッターが気に入りました。精密に切り出された曲線が美しい、無駄のないデザインが好きです。大小2つのサイズがあるのもいいなと思いました。

栗原さんによると、はじめは小さいサイズだけでしたが、お客様からの声を受けて大きいサイズも作るようになったそうです。

商品が使う人の声をもとに作られていることを知って、とても嬉しくなりました。

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町工場プロダクツはこれまでもX(旧ツイッター)インスタグラムを活用し、積極的に情報発信をしています。

ギフトショーに出展する企業の情報が商品の写真とともに紹介されていました。情報も簡潔で、写真もきれい。とてもステキなサイトだなあと思いました。

そのことを栗原さんにお話したところ、とても嬉しそうに微笑んでくださいました。今度お会いする時には、もっといろいろなことをお聞きしたいです。

これからも引き続き町工場プロダクツの活動を応援していきたいと思います。

町工場プロダクツの魅力とは

PodcastやSNSを通して知った町工場プロダクツ。わたしはみなさんのものづくりに対する情熱と職人技に惹かれて、ファンになりました。

「いつかみなさんの作る商品をこの目で見てみたい!そして直接お話を聞きたい!」と思っていたところ、突然その機会に恵まれました。

商品を見せていただき、対話しているうちに、みなさんが新しいものを生み出そうとするエネルギーが伝わってきました。わたしも胸がグッと熱くなりました。

町工場プロダクツの魅力は、みなさんが自社で培った技術を活かしながら、個性豊かな製品を作っているところです。今の時代にマッチした商品を次々と生み出しているのもステキです。

どの製品も高い技術力で作られたものばかり。緻密で丁寧なものづくりは、むかしから日本人が得意としてきたものです。これからも、それぞれの町工場が長い年月をかけて磨いてきた匠の技を、ぜひ未来へと引き継いでほしいと願っています。

町工場プロダクツとは

全国の町工場の自社製品の開発・発表・販売を支援するコミュニティです。素材や工法を問わず、日本中から集まっています。

町工場5社からスタート。少しずつ商談会出展やイベントへの出店と活動の範囲を広げています。

参加している町工場は2023年9月現在、日本全国100社以上。今回の「東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2023 第14回LIFE×DESIGN」にはその中から24社が出展しています。

最新情報|町工場プロダクツ
https://www.machikobaproducts.com/

今回一緒に訪問した、まあちさんの記事のリンクです。ぜひこちらも読んでください。


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