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自分の言葉を持つ ▶泉ハナ

横浜読書会KURIBOOKSの一般参加者 泉ハナ です。
横浜読書会KURIBOOKS - 知的好奇心を解き放とう~参加者募集中~

最近、ひじょうに気になる事があります。
人と会話する時、あるいは意見や感動、考えを述べる時、型にはまったフォーマットで定型の言葉を使う人がものすごく多い。
すぐにそれとわかるくらい、みな同じ。
恐らく、どっかのビジネス書や啓蒙書、あるいはYoutubeとかで推奨されてたりして、あとはロールモデルになりやすい、目立つ事している人が使っているのでしょう。
いやもう、正直申しまして、それを使われた瞬間、わたくし、その方とお話する気がきれいさっぱりなくなり、意見も感想も薄っぺらいものにしか感じらなくなります。

そういう人の話は、面白くもないし、楽しくもない。
なぜなら、語る言葉も内容も、その人の心と繋がっていないからです。
心と繋がっていない言葉には魂は宿らない。
その人自身を語る言葉になりえない。
こういう形で、こういう言葉を使えば安心だし、評価されるという定型と思っているからか、なぜかこれを使う人たちはたいてい上から目線だし、やたらとえらそうなオーラをかもしだしています。
自分の言葉じゃないのに、なぜそんなに自信満々なのか、いつか聞いてみたい。

本を読んで何を感じたのか、何を考えたのかは、その人のもので、その人にしかわからない事です。
それは、自分の言葉で語るしかない。
語る必要がある事なのではないかと思います。
饒舌である必要もないし、うまい事話す必要もない。
ただ一言、感動した、この人に共感した、泣けて泣けてしょうがなかった、大笑いしてしまった、それだけでもいい。
心と繋がっている言葉なら、その人自身の言葉なら、その一言でも聞く人に大きく響きます。
読書会で感想を言い合う時、ウケる必要もないし、高く評価される必要も饒舌である必要もありません。
あなたの言葉で語る事だけが大事なのだと思います。
そう、あなたの言葉で。
あなた自身の、あなたにしか語れない、あなたにしか表現できない言葉で、その本について語ればいい。

そうしていくうちに、人は”自分の言葉”を持つようになります。
自分にしか語れない内容を持ち、自分だけの世界を作るようになる。
そうして語った本の話を聞いた誰かが、その本を手に取るようになる。
それが読書会の楽しみのひとつなのではないかと思います。
自分の言葉を持つ人は強いです。
なぜなら、その言葉には嘘がないから。
嘘がない言葉はその人の魅力を作り、信頼を尊敬を得る事になります。
読書会は”自分の言葉”を得る場として、たぶん最高にして最上の場所。
だからこそ、型や定義にこだわらない、自分の言葉で本を語ればよいと思う次第です。



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