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まちの歴史を知って変わった3つのこと

最近卒業論文で地元にある「津田の松原」を対象にした関係で、生まれ育ったまちの歴史について文献やヒアリングをもとに調べました。

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樹齢600年にもなる松が未だに残っているので、その誕生時期である1400年頃から現代までの600年間のまちの歴史について調べる必要がありました。

よく地域に関わるなら、まずはその場所の歴史を知った方がいいと言われますが具体的にどういいのかを実体験をもとに書いていきたいと思います。


1.ふとした疑問の答えがわかるようになった

「600年前に誰が松を植えたのか」
「なぜ県内最大の海水浴場となったのか」
「海辺だけ家が密集しているのはなぜか」

長年住んでいたとしても答えられないシンプルな疑問に対して答えられるようになりました。歴史の勉強をする時によくやる一問一答ができるようになったというのがイメージしやすいですかね。(Q.黒船で来航したのは誰?→A.ペリー みたいなやつです。)

普通にただただ歴史に詳しくなったというだけなんですが、観光業に関わる人間からすると地域の歴史ってめちゃくちゃ聞かれるので重宝しています。

旅行する時を想像して欲しいんですが、初めての場所を訪れると多くの人は一問一答の出題者になります。

観光客:「すごく自然が豊かでいい場所ですね!いつから松原ってあるんですか?

もうこの発言出題者にしか見えないですよね笑。

もう町内でも5本の指に入るくらいには詳しくなってるはずなので、2021年の正答率はまちの歴史を知って劇的に向上するはずです。

(ちなみにこの問題の答えは樹齢600歳の松があるんだから1400年でしょって思うかもしれないんですが、正解は1600年です。理由を書くと長くなるので気になる人は個人的に聞いてください笑。)

ここからは真面目に書きます。

2.まちの流れがわかるようになった

普通は今という点でしか物事を捉えられませんが、歴史を知ったおかげで今と過去が紐付き、物事を線として捉えることができるようになりました。

そうするとまちの流れがわかるようになりました。

基本的には水が高いところから低いところに流れるようにまちにも自然な流れがあります。地形や気候、立地、他のまちとの関係性によって大体同じような流れを辿ります。(交通の要所は宿場町になるみたいな感じです。)

なので、どう考えても自然な流れではない出来事(そのまち独自の流れ)が浮かび上がってきます。

ちなみに地元の場合だと1600年と1900年頃に地域住民のとある行動によって自然ではない流れが起こり現在の状態に至っています。

もちろん過去と今だけでなくこれからどういう風になっていくかもある程度予測がつくようになります。

 例えば津田の松原の清掃の担い手がいないという問題が今あるのですが、現状だけをみると人口減少によって担い手が減ったと思ってしまいますが、実は今よりももっと人口が少なかった時期にもきちんと管理されていたことが歴史を知るとわかります。(逆に人口が一番多かった時に一番荒れていたという過去も・・)

なので過去の管理体制をうまく参考にすればこれから人口が減ったとしても守り続けることができる未来が来ることが予想できます。

3.複数人の場での意思決定が早くなった

昨年の11月末に発足した地元の農泊推進の協議会にまち宿AETEとして参加しているのですが、こういう複数事業者が集まる場でまちの歴史を知っていることで良かったことがありました。

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 協議会ではまち単位でどういうPRをしていくか、どういう商品を作っていくかなどを考えていくのですが、候補を出すことはできても最終的にどれにするか意思決定をするのが、いろんな人が関わる分遅くなりがちです。

全員が納得してまちの良さも反映されたものを選ぶのは難しいです。
ですが、

「昔からAのような取り組みがこのまち独自でされていたのでBよりもAの方がいいんじゃないですか?」

みたいな会話が起こると案外すっきりと決まったりします。

とは言え、まだまだこれに関しては試した数が少ないので、今年はもう少し意思決定面で歴史を活かしていくというのは試したいことの1つです。

おそらく歴史を知ることの恩恵として最も大きいのが3番目の部分だと思っているので色々実験を繰り返してわかったことをまたnoteに書いていきたいと思います。


それでは今日はこの辺りで。


まとめ

歴史を知ると・・・
1.ふとした疑問の答えがわかるようになった
2.まちの流れがわかるようになった
3.複数人の場での意思決定が早くなった

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