回してもいいんだよ〜本のひととき〜
「方向音痴って、なおるんですか?」吉玉サキ
雑誌「散歩の達人」をめくっていたら出版案内の広告が載っていた。
タイトルに激しく共感。
なぜなら私は方向音痴だからだ。
なおるの?
なおるなら方法を知りたい!
方向音痴のライターが、専門家の知恵を借りながら悪戦苦闘する様子がつづられている。
まずは知ることから。
自分を知る
脳を知る
地図を知る
地形を知る
地名を知る
全5章。
何が苦手なのか。
どうすればうまくいくのか。
担当編集者と街をさまようくだりは、ハラハラしながら見守る気分で読んだ。
わかる。わかるよ!
地図がどっちを向いてるかなんて意識してないし、そもそも地図が読めない。
駅の出口からの、はじめの一歩が踏み出せない。地図アプリも活用できない…音声ナビつけてるのに迷子になるもの…。
著者との共通部分が多すぎて、涙がちょちょぎれそうでした。
そんな著者をサポートする専門家の面々はバラエティ豊か。
認知科学者・空想地図作家・地図研究家
中には東京スリバチ学会の会長まで!
各分野のプチ講義を受けたあとは街歩きにチャレンジ。
6つのエリアを異なる方法(アプリ、紙の地図、住所、ガイド)で歩き、目的地を目指す。
少しずつ自信をつけて「街歩きがこわい」から「楽しい…かも?」と心の余裕を持てるまでになる姿が読んでとれる。
完治は難しいかもしれないけど、私の方向音痴も少しマシになるといい。
地図は回してもいい。
迷子は自分のせいじゃない。
心強いメッセージも込められている。
「街歩きは旅」らしい。
楽しんでいこう!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?