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痩せたい時に読むPt.2

 痩せる時の掟

 痩せたいならカロリーベース思考、というのは以前に話しました。だからと言って無茶にカロリーを低くすればいいのでもない、ということも確認しています。
 この掟というのは、カロリーベースで、しかも基礎代謝<摂取カロリー<消費カロリーであることが大前提となってきます。
 今回はそのうような理想的なダイエットに向かえなかった場合のシナリオと、解決策を提案します。

 代謝の機能

 まず代謝の機能から見ていきましょう。これは人間の体内における物質の変化のことです。代謝には二つの代表的な機能があります。
 一つは同化(アナボリック)。単純な物質から複雑な物質を組み上げる代謝機能で、合成という言葉も用いられます。
 もう一つは異化(カタボリック)。反対に単純な物質へ分解する働きです。
 この二つは後から詳しく述べる通り、エネルギーの産出に関して深く関わりがあります。それはダイエットなど、多くの場合減量経験などに伴うエネルギー収支に関係しています。

 代謝とエネルギー

 先程も簡単に同化と異化の説明をして、それがエネルギーと関連した物だと言いました。簡単にエネルギーの概要を言うならば、「異化はエネルギーを生み出し、同化は合成にエネルギーを消費する」と言うことになります。つまり人間が運動してエネルギーを必要としている間は異化が優位になり、結果運動習慣があると痩せやすくなる、と言うことになります。

 同化と異化はバランスが大事

 そう言っても、同化と異化は同時に起こっています。と言うのは人間の体の中で絶えず物質の合成分解が行われている、つまり動的平衡を保っているのです。先程も「異化優位」と言う言葉で、100%異化である、と言うような言い方は避けました。
 その上で、異化を高め、同化を下げる、すなわち痩せると言うことを目指すことになるのですが、ここに根本的な矛盾が生じます。ただ数字が変わるのが目的であれば全く問題ではないのですが、見た目で勝負するのであれば結構重要な問題です。
 と言うのは、同化優位であれば脂肪もつきやすく、異化優位であれば筋分解も進むからです。このような場合、栄養摂取の面で脂肪を少なく、タンパク質を多く摂ることで、たとえ同化優位であっても脂肪の吸収が少なく、アミノ酸が飽和しているので筋分解、(筋肉の)異化作用を抑止することができます。

 ダイエットのシナリオ

 さて、こう言ったことを意識して、まず体重を減らすことができたとします。体重が減る要因はいくらでも考えられます。単に水分が抜けたとか、食べる量が減ってその分の差が見えるっようになったとか、色々あります。
 しかしその中でも特に注意して欲しい方法は、「食べずに痩せようとする」と言う物です。これは一見すると体重が落ちてラッキーなのですが、しかしそれは水分が抜けたり、体に最低限必要な栄養すら賄えない状況に陥ってしまうので、人間の本能としては守りに入ります。なるべくエネルギー効率よく過ごそうとするのです。だからエネルギーを消費する筋肉というのは率先して分解され、その結果、長期的に見ても体重は落ちるが、筋力も落ち、代謝能力の落ちた体ができあがります。すなわち筋肉の異化作用が優位になると、今後の痩せ方に支障をきたします。継続的に痩せたければ無茶は禁物なのです。

 最悪を回避したい

 このような最悪のシナリオを歩まないためにはやはり食生活は蔑ろにはできません。何も三食以上摂りなさいとか、プロテインを飲みなさいとか、一辺倒に押しつけたいのではないです。しかし以前から書かせていただいているように、食事のバランスというのはとても大事になりますのでそこだけは実践して見てください。

 まとめ

 生活の中で、代謝の種類は二種類、同化・異化。同化優位で筋合成を高め、異化優位で脂肪分解を高めたい。食事などをうまく摂ることで体を健康的に保ちましょう。

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