薬価削減で浮いた分で創薬強化って自転車操業みたい

2021年5月18日日本経済新聞朝刊に気になる記事あり。

厚生労働省は日本の医薬品産業の競争力強化に向けて、その問題点と方向性をまとめた指針を8年ぶりに見直す。新型コロナウイルスの国産ワクチン開発で後れをとった現実を直視した上で、国内企業が苦手なバイオ医薬品分野での開発力向上を打ち出す。新薬の価格の在り方をはじめ税財政面での支援など国によるテコ入れを訴えていく考えだが、課題は多い。

この記事を読んだ瞬間の私の反応はこれです。


色々と記事には書いてあるのですが、日本の医薬品開発における競争力を高める必要性を厚労省は痛感しているとのことで、その競争力を削ぐ要因の一つとして薬価改定の仕組みがあるとは理解しているようです。。。

国はこれまで2年に1度だった薬価改定を今年から毎年、実施する。製薬団体は17日、厚労省との意見交換会で、特許期間中ならば新薬の価格を据え置くよう訴えた。薬価の引き下げが猶予される制度の対象範囲拡大を求める声もある。厚労省としてはこうした政策対応が今後の選択肢になってくる。

この記事で一番大切なのは、薬価改定の荒波に揉まれ続けている小野薬品社長の訴えにあると感じています。

小野薬品工業は主力のがん免疫薬「オプジーボ」の薬価が8月から引き下げられる影響を考慮し、22年3月期の業績の下方修正を迫られた。相良暁社長は「薬だけでなくもっと広く(医療費を削る)財源を考えていく必要があるのではないか」と訴える。

以前(2021年4月21日)に上記の訴えと同じ内容をnoteに書いています。

現状として、薬価で調整できるレベルをはるかに超えており、制度全体での調整というか新しい考え方が必要だと私も思っています。

薬価制度という枠組みよりも、医療制度というもう一段大きな枠組みでの再構成が必要な状況なのだと思っています。

どのような運用になるか今後の動きを追います。

#日経COMEMO #NIKKEI #社会保障費 #抑制案 #日本の医療制度の課題 #製薬業界 #医療者 #患者

この記事を読んでいただいたみなさまへ 本当にありがとうございます! 感想とか教えて貰えると嬉しいです(^-^)