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キッセイ薬品が頑張っている話(もちろん頑張っていない製薬企業はないけど)

気になる記事があったのでご紹介。

この記事はこう始まります。

キッセイ薬品工業が反転攻勢に動き出した。主力薬の特許切れなどで2020年3月期は連結営業利益が7割減となったが、今後のラインアップには次代を担う新薬が並ぶ。営業利益を5倍に増やす新たな5カ年計画も策定。世界的に競争が激化する医薬品業界での生き残りを目指す。

私は製薬データ業界に身を置いて早7年を迎えようとしていますが、私がずっと気になっているのはキッセイ薬品など中規模~小規模の製薬企業です。
ちなみに、弊社DBでは上場企業の時価総額ベースの企業区分が5つ(Large, Mid, Small, Micro, Nano)あり、現在キッセイ薬品はSmall Capに分類されています。

記事にあるように特許切れや長期収載品があり、企業の収益が長い目で見ると右肩下がりになっているから気になっているわけではありません。

こうした企業はこれまでに研究ー開発ー申請ー承認ー製造と製薬企業が持つ機能をフルに活用した経験がまだ各社に残っていると考えていて、そんな企業がゴロゴロとある不思議な国が日本だと思っています。

これは自動車でもそうで、トヨタ、日産、ホンダ、マツダ、スズキ、スバル、ダイハツ、いすゞ、日野と国土が狭い日本に大きなところでも9社も自動車会社があるのが日本なんです。

話が逸れましたが、今回のキッセイ薬品のように研究開発に舵を切って、収益を新薬で立て直すのが一番理想的であると思っています。

まだキッセイ薬品はその成果の結果が出たわけではありませんが、新薬開発状況(キッセイ薬品HP参照)として、自社開発としてP3:4品目(全て導入品)、P2:3品目(導入品1、自社品2)と着々と進めているといった感じがします。

前の中計(2017年)から創薬研究の強化を第一優先とし、製品ポートフォリオの拡充が第二となっていますから、それが現在のパイプラインとして花開きつつあるということだと思います。

P3は導入して当面の手当用の医薬品とし、その間に自社品を育てる作戦を実施しています。現金790億円があるので7年間で何とかすれば良いとは言え、やはりこうしたことを実施するにはガッツが必要だったろうなと思います。

2019年のキッセイ薬品の成績
売上:約632億円(内 医療用医薬品413億円)
研究開発費:107億円
従業員:1,892人

ちなみに、現金・預金、受取手形・売掛金、有価証券の合計は約790憶円

本当に良い結果となって欲しいなと思います。

普段すべての企業を細かく見てはいないこともあり、こうした記事があると本当に勉強になります。こうした点は日経新聞は強い印象ですね。

個人的にケーススタディとしてウォッチして行こうと思っています。

#COMEMO #NIKKEI #キッセイ薬品工業 #新薬で反転攻勢

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