10月14日。くろしおは、日本最北端の地、稚内に到着しました。

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すみません。未だ、ホームから離れられない᠁（汗）

駅舎やその周りは綺麗になっても、このホーローの駅名標は錆が目立ち年季を感じさせる。

これからも変わらずここに居て、みんなを迎えて下さい。お願いします。

私をここまで連れてきてくれた宗谷は、しばらくすると特急サロベツ※として、またお客さんを乗せて出発していきます。

※サロベツは稚内～旭川までの運転時に使われる特急名です。

札幌↔稚内 / 特急宗谷
旭川↔稚内 / 特急サロベツ
なので、車両は同じ。

さて、いい加減ホームとは一旦お別れです。

今回の旅の工程で滞在時間にいちばん余裕を作ったのはここ、稚内。

明日には発ってしまうけど、どの列車でもいいように、あえて座席指定は取らずにいました。

なので今日の予定は、利尻富士と夕日を一緒に見れる、ノシャップ岬に行く。ただそれだけ。贅沢に時間を使います。

とりあえず観光案内所に行って、ノシャップ岬行きバスの時間やバス停の位置を、きちんと確認しておくことに。

まだお昼すぎ。時間はたっぷりある…はずだった。。。

はてなマークのところに行きますよ。

ここでも観光案内所の方はとても親切。何人かの方も様々な情報を教えてもらっていました。

くろしお：｢ノシャップ岬に夕日を見に行きたいのですが、何時発のバスがベストですか？それと、乗り場も教えて下さい。｣

観光案内所のおにいさん：『今日の日の入りは～ 。これだったら16時21分のバスがいいですよ。宗谷岬には行かれないのですか？』

くろしお：｢バスの乗り継ぎが2分しかないですよね？宗谷岬は明日にしようかと…。明日にはここを出るのでノシャップ岬の夕日は今日しか見れないんです。｣

おにいさん：『2分あれば充分です。30秒で乗り換えできます（笑）』

くろしお：｢…え？（笑）｣

おにいさん：『行けます。行けます！これ、宗谷岬のバス時刻表です。この時間のバスに乗って、こちらの時間のバスで帰ってきたら、そのあとノシャップ岬へ。今から、宗谷岬行かれたほうがいいですよ。発車までまだ少し時間あります。乗り場はここ。出るとすぐわかります。』

くろしお：｢わかりました！ありがとうございます！｣

この観光案内所のおにいさんの押しの強さに突き動かされたくろしおは、15分もないバス発車時刻までの間に、稚内駅からドーミーインまで猛ダッシュ。

いいえ、みなさん、稚内のドーミーインは駅近です。ただ、55リットルのバックパックを背負っているくろしおにしたら、ちょっと距離がある。（苦笑）

そしてフロントの方に、息切れ切れで『チェックインの記入は後でもいいですか？とりあえず荷物だけお願いしたいです。35分のバスに乗りたいんです！』と、お伝えしました。

ドーミーインの方、忙せわしなくしてほんとうにごめんなさい。

だけど、たくさんのご縁があり、その方々に導かれたくろしおは、こんなにも素晴らしい宗谷岬と出会うことができました。

こちらが宗谷岬です。

この石碑は｢北極星の一稜ひとかど｣※をモチーフにしていて、中央に見えるのは北を意味する《N》をデザインして建てられているのだそうです。

※ “一稜ひとかど” を調べたところ《きわだってすぐれていること》｢稜｣と言う漢字は《かど・すみ》と読む。北極星は地球の自転軸を伸ばした先にある星で真北にあって動くことなく見えます。

そして日本では、ほぼ一年中北極星を見ることができます。この宗谷岬も国道沿いにあって、いつでも来ることができる立地環境の中にあります。

日本の北の先端、“稜かど”にあって、変わることなく（動かない）ここにあり続け、そして一年中いつでも来れる（見れる）。

そんなたくさんの意味がこの石碑に詰まっているのだと思います。

石碑の後ろ側にも行けます。ほんとうの先端はここかも？

祈りの塔は大韓航空機撃墜事件慰霊碑。鶴をイメージして作られている。

そして、最北端の神社。宗谷岬神社。
こちらは神主さんは常駐しておりません。

最後はこちらで、到着証明書を購入。

くろしお的にはこちらの到着証明のほうが価値があるように思います。

賞状みたいな到達証明書は稚内駅の観光案内所でもらえます。ここに来なくても名前や居住所などを記入すれば、もらえるんです。くろしおも頂きました。

東西南北4極を制覇すると、裏側が1枚の到達証明書になるので記念にいただくのはありです。

宗谷岬の滞在時間は一時間ほど。あっとゆう間でした。

みなさん、ここに来て、自分の目で、身体で、この宗谷岬を感じて欲しいです。

ぜひ。

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さぁ、くろしおは、ノシャップ岬行きのバスに間に合うのか？なんだか自分が試される時がやって来た感じです。

そんな帰りのバスでとても微笑ましい場面に出会います。

『鹿が通ります～。なので少し停車します。お待ちください～』と運転手さん。

稚内って、あちらこちらにエゾシカがいます。ここは稚内駅前。前方に見えているのは駅舎です。普通に歩いています。

そして、定刻より少し早めに駅前に到着。無事にノシャップ岬行きのバスに乗り換えできました。

バスを待っている時に、撮影した稚内駅。

宗谷岬経由※のバスの本数はとても少ないのですが、ノシャップ岬のバスは15～20分おきぐらいに運行されているので、乗り遅れても行くことは出来ます。（※宗谷岬は途中駅です。終点ではないので行きは気をつけましょう。車内でも案内されます。）

しかし、私が見たいのは夕日が沈むところ。このバスを逃したら、それは見ることができません。

稚内駅からノシャップ岬までは10分程度で到着します。

観光案内所のおにいさん、ありがとう！
ベストなタイミングでノシャップ岬に到着できました。

そして、こちらがノシャップ岬です。

ここでは一秒という時間の短さを感じ取ることができます。

夕日が少しづつ地平線に沈んでいくのが、スローモーションのようにはっきりと分かるからです。

たくさんの人がいるのにも関わらず、とても静かな時間が流れ、みんなが見ている景色はただひとつ。地平線に沈む夕日。

こんなにシンプルな景色に心奪われる瞬間を、ここにいる方々と分かち合えてほんとうによかった。

そしてこのあとに待っていたのがヘッダー写真にもある、最高のマジックアワー※でした。

※太陽が完全に沈んだあとに見られる、魔法（マジック）のような空模様のこと。日没後から30～40分ぐらいにかけて、空が様々な色に変化していく。日の出だと太陽が登る前の時間にマジックアワーが起きます。

夕日が沈むと帰る方が多いですが、空に雲が少なければ、このような景色に出会えるかもしれません。

私は、乗る予定だったバスを見送りました。目が離せなかったから。

あと1本でも2本でも遅いバスでいいと、ずっと眺めていました。

そうすると、ここである方と出会います。

その方は、稚内に住んで居られる方で、ノシャップ岬の夕日を撮影しに来たんだそう。その方の撮った写真はこちら。

御歳72歳のおじいちゃん。一眼レフを
持っておられて、北海道のいろんな場所に写真を取りにいくのが趣味なんだそう。

そして、今日の夕焼けは綺麗から好きなだけ眺めるといいよ。帰りは駅まで乗せてってあげるからと、車で送って下さったのです。この方すごく交流が広い方で、旅が好きな人といろんな写真を共有したりしているのだそう。

ここでもまた、いい出会いがありました。

おじいちゃんは、稚内を愛しているのがすごく伝わる方。少しでも稚内を知ってもらいたいと、たくさんの話をして下さいました。

そんなおじいちゃんが撮影した写真をここで少し紹介させて下さい。（こちらも許可は取っています。）

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美瑛にある青い池。ほんとうにこんな色だそう。とても綺麗だから行くべきだよ。と、おっしゃってました。

こちらは富良野のラベンダー畑。
北海道はこの時期に来ないとー！と、言われました（笑）

こちらは、何年か前に稚内に流氷が流れてきた時の写真だそうで、すごかった、今では見れないからね。と、おじいちゃん。

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すごい貴重な物を見せてもらえました。私もこんなふうに歳を取りたい。

最後におじいちゃんに『10日間で北海道一周？本当の北海道を知るには最低でも20日間はいるよ！』と、ちょっと苦笑い気味に説教されました（笑）

でも、おじいちゃんのゆう通りだと思います。北海道を知るにはあまりにも短すぎる。そんなだから、駅舎を撮影する時間もないんですよね。←いや、これはきっとホームから離れられなかった私が悪いのです。（笑）

帰り道、色々寄り道してくれたおじいちゃん。利尻島をめちゃくちゃ勧めてくれました。ここにしか咲かない花があって、とても美しいんだそうです。

短い時間に、これだけの縁をいただけた北海道の稚内。すごい場所に行けたんだなぁと、今この記事を書いていても思います。

続きは次回に。

くろしお

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