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3行日記 #148(ワニ、花粉症、蛇)

二月二十五日(日)、くもりのち晴れ

別府二日目。

朝、朝食も地獄釜で。朝から贅沢だが、昨晩に余った牡蠣を蒸して、余った白米でつくったおむすび、プリン。

午前、地獄めぐり。まずはワニ地獄。ちょうどワニの餌付けをやっていたが、人が多かったので避けて、そのあいだに青鬼と黄鬼の着ぐるみと記念写真を撮り、波が去ったあとに近づいた。プールの水は温泉を混ぜた温水らしく、お湯がでるところに顔を向けていた。中心にあるいちばん大きな水槽には四十匹以上のワニが放されていた。身体の長さは個体によってけっこう違いがある。そのうちの一匹が、身体をのけぞらせて、首から先を水面高くあげている。すると、その首の喉仏(あるのか知らないが)めがけて、べつの一匹が自分の頭を、バットでも振るようにスナップを効かせて打ちつけた。どごぉん!と衝撃音が響く。その迫力に客が静まった。飼育員の男性に聞くと、首から先を高くあげるのは、降参します、という意思表示らしいのだが、その相手に対して容赦なく攻撃して、自分の強さを誇示しているとのことだった。たしかに、容赦ないワニは巨大だった。青鬼と黄鬼がベンチに並んで座ってまったりしていた。次は海地獄。お湯が青いからその名前をつけたらしい。外にでて歩く。観光客は誰も通らない細い道へ。通じているかわからないが一か八か歩く。昨日から怪しかったが、別府に来たとたん、今シーズンの花粉症が始まった。しかもかなり激しい。一発くしゃみがでると、十回連続で発作がはじまってしまう。鼻にティッシュを詰め込んでマスクで隠す。

昼、鶏天うどん。出汁がおいしい。

午後、明礬温泉の泥湯へ。浴場に入る前の半券を確認する役目のおじさんが、気持ちよさそうに昼寝をしていた。バスで鉄輪に戻る。ひとやすみしてから、小高い山のうえに建つお城へ。前の庭から眺望がひらけ、海が見える。さんふらわあも停泊していた。大きな商業施設くらい、大きいのが伝わる。しばらく景色を眺めてぼんやりしていると、後ろからおじさんの声がする。蛇がなんとかと叫んでいる。行ってみると、お城で飼われている神様の蛇が、青い袋に入れられて、部屋から外に出されている。ぜひご一緒にどうぞ。促されるままに正座をすると、どうぞ蛇をお触りください。触るとおじさんがお経を唱える。カッ!

夜、回転寿司をテイクアウト。ネタが大きい。夕食後に近くのお風呂へ。この地域ではめずらしくスーパー銭湯のようなところだった。砂湯は公園の砂場に穴を掘って寝転んでいるようで、想像していたほど暖かく感じなかった。

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