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3行日記 #145(BB弾、第二の人生、黒い点々)

二月十八日(日)、晴れ

午前、チャックと遠出。きょうは暖かいので、下のダウンを脱いで、マフラーも正ちゃん帽もなしで出かけた。西へ。途中の公園で休憩。いまの公園にはもうないと思っていたが、BB弾が落ちていた。

昼、目的地の犬も入れる雑貨屋に到着。入口になぜか、餃子のふくよしの福ちゃんがいた。だが、なにか様子がおかしい。上に掲げているのはたしかに白い餃子なのだが、そのうえに店を紹介する黒板を置かれ、お腹には店のロゴのワッペンが貼られ、魔改造されていた。第二の人生、この調子でがんばってね。入口にペットフレンドリーと書かれていたので、チャックをつれて店のなかをうろうろしていると、店主らしき男のひとに、オムツを履いてほしい、と言われる。べつの店員の女性に借りたオムツを履かせてもらっていると、キャン! チャックが吠えだす。はじめはオムツを履くのを嫌がっていると思っていたのだが、どうやら、店主の男性の声に反応していたらしい。店主の男性が、新日本プロレスの本間選手のようにがさついた酒焼けの声で、ほとんど何を言ってるかわからなかった。アヒルのマークが入った洗濯ネットとキッチンクロスを買った。

午後、東へ戻る。川を越えて水路へ。水路沿いに梅と菜の花が咲いていた。少年たちがミミズの疑似餌をつけて釣り糸を垂らしていた。水のなかに鯉かボラか、大きな魚影が見えた。さらに進むと、六百ミリの望遠レンズを樹冠にむけるおじさんがいる。何がいるんですかと尋ねると、キレンジャクだという。子犬の吠える声でどこかに行ってしまった。家に戻るとさすがに疲れたのか、チャックは爆睡した。私も家でごろごろ休む。

夜、妻の実家で焼肉をいただく。焼けた肉を口に運ぼうとすると、妻の悲鳴があがった。焼肉のたれをよく振ってから蓋をあけたときに、ボン! と破裂音をたててたれが顔面に飛び散った。食後に大きな文旦。実が大きくて、粒がしっかりしている。おいしい。チャックの散歩、昼にあれだけ遠出したのに、まだ散歩に行きたいらしい。短くすまそうと思っていたが、結局いつもと同じくらい歩いた。

数日前から気になっていたのだが、妻の実家の前のアスファルトに、たくさんの黒い点々ができている。何かが大量に道路に撒き散らされ、そのうえから車が通るたびに押し潰されたような痕なのか、そんな感じの点々なのだが、実家の前あたりがいちばん密集している。その痕をたどると、大通りのほうの道にも数は少ないが同じような点々があった。七不思議のひとつに加わった。

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