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【詩】ガニメデの憂鬱

冬の白い日曜の幸福
輪郭もなく
包むだけの光
克服というストイックじみた意志

石はとうめいに輝いて
とおいむかしから
水晶と呼ばれた

私たちの自由は
思うよりずっと儚い
見た目よりずっと幼い
手触りのいい檻はいらない

立ち向かうのは 風と果て

強くなってと言った
あなたこそが
曖昧な逃げ足

そんな人だと思わなかった と
決め付けたりはしないけど

持て余す余白のような幸福を
退屈な不幸せと言って
ベッドにころがって
窓から薄青を眺めている

さらさらと空の音だけが聞こえる

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