『13の理由』が伝えたかったメッセージとは【第③弾】
ついにシリーズ完結したNetflixオリジナルドラマ『13の理由(英語名:13 Reasons Why)』。今回は最終話を見終わった感想・みどころ、好きなセリフ等をシェアしたいと思います。
壮絶すぎだろこの学校…
最終話を見終わり、始めに出てきた言葉がこれでした(笑)主人公・クレイ達の通う高校・リバティ高校では、壮絶すぎるほどの問題、事件が連続して起こります。
いじめ、暴力、生徒の自殺、性犯罪、薬物、生徒による銃乱射未遂、、パッと思いつくだけでもこれだけの事件・問題が山積みになっているトンデモ高校です。
これだけを聞くと、まだ見ていない人は見るのを躊躇してしまうかもしれませんが、この作品の魅力は、生徒自身がこれらの問題に勇敢に立ち向かい、そして解決していく様子が描かれているところです。
この作品を見終わった僕の友人が、「見るのしんどい時もあったけど、これってどの学校でも絶対に起こりうることだよね…」と言っていたのが印象的です。暗いテーマではありますが、考える必要がある大切なテーマでもあります。視聴者に訴えかけるような社会派ドラマですね。
最終話からの引用
最終話を見終わって、感銘を受けたセリフを抜粋します。今回はクレイ達の卒業式でのスピーチから引用です。
■Season 4 Episode 10: “Graduation” より引用
■日本語訳:Kiyoshi
性被害に遭ったジェシカのスピーチ
生徒会長のジェシカは、過去に男子生徒からの性被害に遭った経験があります。その出来事が原因で、長い間苦しんできました。以下はそんな彼女が、卒業式で放った言葉です。
It’s easy to hate.
人を憎むのは簡単。
It’s easy to fear.
何かを恐れることも簡単。
It’s goddamn hard to love.
「愛すること」は本当に難しい。
But it’s not optional. It’s essential.
でも「愛」は必要不可欠なことなの。
It’s life or death.
死ぬか生きるかくらい重要。
I challenge you. Love each other.
みんなにお願いがある。互いに愛し合ってみよう。
ジェシカは、今まで憎んできた相手を許し、そして愛する努力をすると全生徒の前で宣言します。この言葉、これまでつらい経験をしてきたジェシカが口にすると、驚くと同時に、非常に胸に響きますよね。
この言葉を聞いて、今まで自分は「愛することの難しさ」について考えたことがなかったと感じました。
好きな人は好きで、嫌いな人は嫌い。人それぞれ好みがあるんだし、それでいいじゃんという考え方でした。
でもジェシカの言う通り、愛は我々にとって必要不可欠で、愛によって人類は今まで文明を残し、生き延びてきました。
嫌いな人を嫌いのままで終わらせずに、愛すること、相手を理解しようとすることを始めてみようと、感銘を受けた言葉です。そうすればきっと相手のために、そして何より自分自身のためになるはずです。
クレイが最後に放つ言葉は…
そしてジェシカのスピーチのあと、主人公のクレイも壇上に上がります。
クレイも、多くの事件・問題に関わった生徒の一人であり、彼の高校生活はまるで嵐のような日々でした。
彼の経験したことをざっくり簡単にまとめると、
①片思いしていた女子生徒・ハンナが自殺
②ハンナが自殺する要因を作ったブライスが殺害され、容疑者扱いされる
③過度のストレスにより、不安障害・パニック障害を抱える
④親友であり、義理の家族であるジャスティンの死
こんな感じです。。。
クレイに関しては、シーズン1,2では、ハンナの自殺の要因を探るために奮闘する様子が、シーズン3では、ブライス殺害の容疑者になり苦悩する様子が、シーズン4では③のパニック障害に悩み、徐々に崩壊していく様子と、そして親友のジャスティンの死を受け入れられず、悲しみに暮れる様子が、それぞれ鮮明に描かれています。
これだけ壮絶な体験をしたクレイですが、彼のすごいところは、その前向きさ。これだけの困難・悲劇に見舞われながらも、彼は全て乗り越えてきました。
Whatever happens, keep moving.
例え何があっても、止まっちゃダメ。
Get through it.
乗り越えるんだ。
Choose to live.
生き続けよう。
例えば、シーズン1,2では、クレイは亡くなったハンナのことを想い、悲しむ様子が描かれていますが、それと同時にハンナのために事件のいきさつを必死に探る様子が描かれてます。そして真相を突き止めたクレイは、ハンナの死を乗り越え、そして前に進んでいく様子も描かれています。
以上のことを踏まえると、👆の言葉は、今困難を抱えている人、挫折を経験している人の励みになる言葉ですよね。クレイは「最愛の人の死」という壁を乗り越え、そして前に進みました。僕たちもどんなことがあっても、止まらず、歩み続けたいと考えさせられるシーンです。
この卒業式のシーンは何度見ても心を揺さぶられます。この二人のスピーチが本当に響く!
つらいこと、悲しいことがあったときに見ると、何か解決のためのヒントになる…そんな作品です。
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【Buy me lunch. 】 (日本語訳:私に昼食をご馳走してください。笑)