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つながるスイッチ!! -vol.20-支え合い推進会議 ― その⑮ ―「長門石校区」の取り組み


支え合い推進会議を紹介していくシリーズ第15弾。

今回は長門石校区をご紹介します。

年末の校区内の見守り活動の際には、
毎年、みんなに豚汁がふるまわれるそうです。

校区の行事ではカレーもふるまわれることも!

このふるまいがとにかく絶品で、
みなさんとても楽しみにされているそうです。

そんな話を聞くだけで、あたたかさが伝わってきます。

地域の活動のなかで小さな輪がたくさん出来て
そして繋がっていく…

「つながるスイッチ!!vol.20」、スタートです!


長門石校区まちづくり振興会
会長 清水 啓介(しみず けいすけ)さん

長門石校区まちづくり振興会
事務局長 髙野 裕樹(たかの ひろき)さん

長門石地区民生委員児童委員協議会
民生委員・児童委員 石川 由美子(いしかわ ゆみこ)さん


以上の3人にお話をお聞きしました。




1、「移動販売」取り組みスタート


長門石校区は、令和3年7月に最初の支え合い推進会議を行い、
約1年かけて、何か校区でできることはないかを話し合いました。

令和4年9月に、全世帯を対象に困りごとアンケートを実施

校区全体の困りごとの上位は

1、庭掃除・草取り
2、買い物
3、ゴミ出し

でした。


ところが、高齢化率が高い長門石団地などの結果をみると

1、買い物
2、庭掃除・草取り
3、ゴミ出し

と、結果が変わることが分かりました。


長門石校区にはスーパーのようなお店が少なく、
車やバスを使って買い物に行くしかありません。


アンケートの結果を見て、納得だったと話す皆さん。


民生委員として団地をまわっている石川さんも、
団地のまわりにお店がないので、
お住まいの高齢の方は、買い物がしづらく困っていました
」と
普段から住人の皆さんの声を聞いていたと話されます。

移動販売は、他の校区ですでに取り組まれていたので、
参考にさせてもらいながらスタートすることになりました
」と清水さん。


会議を重ね、
令和5年9月から「買い物支援」の取り組みがスタートしました。


2、「移動販売」をはじめてみて


移動販売は

毎週金曜日、
13時45分「長門石団地第一集会所」
14時15分「長門石校区コミュニティセンター」

を、まわっています。


「最初はもう1か所、来てもらっていましたが、
利用者が少なかったのですぐにやめました。
今、新しい場所も探しています」と髙野さん。

取り組みをスタートさせてまだ数か月での
スピーディーな判断。


「移動販売の事業者さんは、わざわざ長門石校区に来ていただいています。
きちんと、業者さんにも売り上げをあげていただきたい。
ウィンウィンでないと長く続きません。

これからは現地調査をしっかり行って、今後の展開を考えていきたいです」と
清水さんは冷静な判断で話されます。


そのような中、団地に来る移動販売は
毎回10人前後(多い時は20人近く)利用者があり
大好評!

買い物に困っている方が多いと事前に把握していたので、
移動販売のチラシを団地の掲示板に貼って、
しっかり告知を行いました
」と髙野さん。


便利になったと、団地にお住まいの皆さんはとても喜ばれています。
ひとり暮らしの方のコミュニケーションの場所にもなっているようで、
友達が来るからと、販売車が来る時間の30分前から来て、
おしゃべりを楽しんでいる方達もいます
」と
嬉しそうに石川さんは話されます。


移動販売が、新たな『支え合いの場』になっているようです。



3、活動して思うこと、これからのこと


●清水さん

先日、「セーフコミュニティ」の会議がありました。久留米市一丸となって安心・安全な地域づくりをしていこうというものですが、子どもたちの見守りや高齢者のサポート、防災など、長門石校区は昔から独自でしっかり取り組んできました。自分たちが行なってきたことが間違いではなかったんだと改めて感じました。これからは様々な分野の取り組みを、いかに充実させていけるかが課題です。人材不足・高齢化などたくさんの問題を抱えています。子ども会がなくなり、ふれあいの会のメンバーも減っていて、危機感もあります。これからも長門石校区に住んでいる皆さんが過ごしやすいように、安全・安心なまちづくりに取り組んでいきたいです。


●髙野さん

移動販売はニーズとあっていて、手応えを感じています。どうしてよいかわからず、模索しながらのスタートでしたが、取り組んでよかったと感じています。今後は、販売車の拠点をもっと増やしていきたいです。私自身、長門石が地元ではありません。そのため、少し俯瞰して、違う視点から校区を見ることができます。長門石校区は5つの自治会で成り立っていて、他の校区に比べてコンパクトでまとまっているのが良さだと思います。会議も全員が積極的に発言し、まとまるのが早い。この校区の良さを活かして、今後も校区全体を元気にしていきたいです。


●石川さん

民生委員という役をすることで、校区の動きやイベントなども知ることができたり、たくさんの人に出会えたことがとても良かったです。自治会に入ること、地域の取り組みに参加することが楽しくて有意義なことだと、今後はまわりに伝えていきたいです。私自身が体現して楽しみたいと思っています。



4、取材を終えて


長門石校区は、支え合い推進会議の開催は遅かったが、それは、すでにご自身たち独自で、校区の取り組みを一生懸命にやってきたからだと自信を持ってお話しされていました。「やってみらんとわからない!やってみよう!」と大きな器でリーダーシップを取る清水さん、広い視野で校区を見ながら的確に進む髙野さん、本人自身が楽しみながらお二人の活動を支える石川さん。3人の熱い校区愛を感じた取材でした。

 髙野 裕樹さん              清水 啓介さん       石川 由美子さん

サッカー一筋の清水さん。久留米市サッカー協会の会長を20年務められました。野球一筋の髙野さん。高校野球の監督も務め、甲子園にまで行ったそう。料理作りが得意な石川さんは、たくさん作ってお友達に振る舞うのが楽しいそう。校区の行事でも豚汁やカレーを振る舞っています。そしてバスケで活躍中のお孫さんを遠方まで応援に行かれているそうで、偶然にも「スポーツ」という3人の共通点が見つかり、スポーツ話しで盛り上がりました。


【まとめ】

困りごとアンケートを実施し、他校区を参考に「移動販売」に取り組む

・業者とのウィンウィンな関係を続けるため、スピーディーに状況判断

普段からニーズを聞き取っていた長門石団地では
移動販売が特に好評

・移動販売は買い物支援だけでなく、
新たなコミュニケーションの場になっている


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