【入居報告】“地球にご迷惑をおかけしない家”の完成
去年の7月に投稿した新居が完成し、無事入居を済ませました。
今年は2月に2回も3連休があるので、「さて、どこかに旅行にでも行こうか」という方も多いと思いますが、私は今はそういう気分になりません。自宅の居心地が良すぎるのです…。
以前の記事で、「最小限のエネルギー消費で、それを全て自前で賄う。当社の商材を使い、どこまでGREEN IMPACTをもたらす家を作れるかのチャレンジ」がコンセプトで、その一環として高い断熱性と気密性を実現した上で、全館空調・熱交換気システム「ウイズエアー」🔗を導入すると記しましたが、これが大正解!当初想定していたよりもはるかに電気を使わないのです。
全館空調そのものは完全につけっぱなしですが、部屋ごとの温度センサーによって制御されるので、一度部屋の温度が設定温度になると、あとは必要なときだけ運転され、そのときの電力もさほどかからないことがAiSEG2モニター🔗で確認できました。
何よりも、家じゅうどこに行っても20℃(秋~冬の設定温度)というのは、これまでの家では感じることのできなかった快適さ。その快適さの中で、やりたいことをやりたいときに自由にできるようになった・・・このことが、今のところ「どこかに行きたい」欲望を打ち消しているようです。
ちなみに、これが全館空調・熱交換気システムの心臓部です。
この空調ユニットの中にあるエアコン1台と、各部屋に行きわたったダクトを通じて家全体を冷暖房し、全館空調のメインコントローラによって、部屋ごとに快適な温度と省エネな運転を実現してくれるのです。なお、熱を逃がすことなく換気する熱交換気ユニットはここではなく天井裏に設置されています。
さて、メインコンセプトのエネルギー自給率について、実際に住んでみた数値を記します。
拙宅では、大きく電気を使うのは全館空調、給湯(エコキュート🔗)、照明に加えてこの機会に導入したプラグインハイブリッドのクルマ(マツダ CX-60PHEV)がありますが、10月時点では自給率は109%でした。日照が悪くなり、気温も下がる11月、12月はそれぞれ70%、53%でしたが、梅雨時を除けば春~夏にかけての自給率はかなり高くなることが期待できそうです。寒くなった1月2月でも晴れた日なら70%くらいは太陽光で賄えています。
好き放題に料理ができる!
料理が趣味の一つになったのは大学生の時からで、その時は、理科の実験みたいで、しかも実験の成否が食べてすぐにわかるというところでのめり込んだのが始まり。それが、イギリスでの単身赴任の時期に日本出張の度に、日本の食材を持って帰って、日本からの出向仲間に和食をいろいろ振る舞って喜んでもらったこともあって、帰国後もコロナ前は単身赴任先の社宅でよく宴会をやったものです。喜んでもらうのが嬉しかったのですが、実際のところは呼ばれた方は「楠見さん、これマズいよ」とも言えず、いい迷惑だったかもしれませんが(笑)
今回は単身ではないので、妻と一緒に、時には子どもや友人を交えてキッチンに立つこともあろうかと思い、2~3人が同時に立っても窮屈にならないレイアウトにしました。
構成としてはアイランド+L型。アイランドにはシンクを、L型の壁際にコンロを配置しました。
シンクは前後と横の3方向から使える「ラウンドアクセスシンク」。こうすることで、アイランドのシンクの横もL型のコンロの横も広いスペースができ、例えば10人分の料理を10枚の皿に盛りつけることも余裕でできるようになりました。
先日、この家を建てる上で大変お世話になった皆さんを招いたのですが、その時にお出しした料理のメニューがこれです。
このコース10人前をムダな動きなく作れたことで、キッチンのレイアウトが狙い通りであったことを実感し、このキッチンに一気に愛着がわきました。
使い勝手という意味では、今回お招きした方々からのご提案でL型のコーナーにはウォークインパントリーを大工さんの造作で設えてもらいました。
このL型のキッチン収納の木目の扉柄は、実は内装ドアのベリティス🔗と共通の柄なのと、同柄のシートもあるので、収納ドアとシートを使ってキッチンの扉と完全に統一感のあるパントリーをコンロ横の便利な場所に作ってもらうことができました。この位置のパントリーは、茹でる前にパスタを取り出すときや、手元のスパイスがなくなって補充するときに非常に便利で、妻も大喜びしています。
ということで、家づくりの主テーマだった「地球にご迷惑をおかけしない家」としてのパフォーマンス(高いエネルギー自給率、絶妙な空気の質と温度)と、裏テーマだった「料理オタクが満足するキッチン」の双方が期待以上に叶えられた結果、休みの日もどこかに出かけず、家に居たくなってしまいました。
人が活き活きと安らげる場所……。理想の家って、そういうものなのかもしれませんね。