うんこ手紙

【うんこからの手紙】

あなたは毎日良いうんこが出ていますか?

日本人の理想のうんこは一日300g出るのが望ましく、バナナ3本分に相当するうんこが毎日出ているという事が良い腸内環境のバロメーターでもあります。

近年、喘息やアトピーなどの疾患に苦しむ子供が増えていますが、それはお母さんの腸内環境が関係していると知っていたら、妊娠中からもっとお母さん達は、腸内環境を大事にしていたかもしれません。

お母さんが出産する時に、肛門近くの産道を通ることによって赤ちゃんは自分のベースとなる腸内細菌をお母さんからもらう訳ですが、この時にお母さんが悪玉菌優勢な状態で出産すると、赤ちゃんは生まれた瞬間から悪玉菌のダメージを受けることになります。

赤ちゃんの一生を左右する一大イベントですので毎日良いうんこを出して、妊婦さんが腸内環境を整えるのは勿論のことですが、子供から大人まで真夏のごみ箱と同じような36~37℃の腸内にうんこが溜まり続けて良い事は一つもありません。

うんこをつくる大きな使命を全うしているのが大腸ですが、大腸ほど多くの種類のバイ菌が生息している器官は他にはありません。

大腸に棲むバイ菌の数は、100兆個以上で、重さは1.5~2kgに達します。

そして、うんこたったの1gには、500~1000種類バイ菌1兆個近くついています。

これらのバイ菌たちは、腸内フローラと呼ばれる「お花畑」を形成しています。
「食生活」「生活環境」「ストレス」等によって腸内細菌のバランスが崩れると、大腸がんや大腸ポリープなどの発生リスクを高める事が分かっています。

最近は、特に若い女性に腸内環境の乱れが多くみられ、調べてみると、うんこの水分量や善玉菌が少なくカチンコチンになっており、腸能力の低い方が増えつつあります。

現代人の女性は、半分近くの方が便秘で苦しんでおり、中には5日以上うんこが出ないという方もいます。

【女性の便秘が増えた理由とは!?】

 女性の社会進出でストレスが増えた
 忙しくてトイレタイムが取れない
 決められた排便タイムがない
 お菓子などの残渣物(ざんさぶつ)が出ない物を食べる
 ダイエットなどによる食事制限

等が関係しています。

一方男性は、下痢に悩まされている方がとても多くいらっしゃいます。

近年は、下痢や便秘を繰り返すなどの過敏性腸症候群に苦しんでいる方が増えていますので過敏性腸症候群も少しご紹介します。

【過敏性腸症候群とは!?】

神経性のストレスが引き金で過敏性腸症候群(IBS)という病気で悩んでいる方が多く、働き盛りの10人に1人はこの病気だといわれています。

腹痛や下痢等に悩まされている過敏性腸症候群の予備軍は6人に1人であると日本臨床内科医会は報告しています。

女性の社会進出に伴い最近は女性の患者も増えています。

過敏性腸症候群になると、冷たいお茶を飲んだだけですぐ下痢をしてしまったり、各駅に停車するたびにトイレに駆け込む人もることから「各駅停車症候群」とも言われています。

人は、ストレスを脳で感じると、脳から腸に対する信号が強くなり、内分泌や自律神経を介して消化運動を変化させてしまします。

ストレスで下痢や便秘でお腹が痛くて会社や学校に行けないとなると死活問題ですよね。

現在そうした症状で家から出るのが怖くて苦しんでいる方は、一度消化器内科を受診して相談をしてみるのも良いかとおもいます。

【過敏性腸症候群の治療方法】

「薬物療法」 
便通異常や腹痛を改善する為に、対症療法になりますが、改善する為に薬剤を使用する事があります。

 下痢→止痢剤(下痢止め)
 腹痛→抗コリン剤
 下痢・便秘→吸水性ポリマー
 ストレス→抗うつ剤・抗不安薬

「心療療法」
精神科や心療内科でカウンセリングや自律神経訓練等

【過敏性腸症候群を予防・改善する為の日常生活の注意】

 規則正しい生活(早寝・早起き・うんこタイム)
 食事に気をつける(暴飲暴食はやめる)
 息を抜く時間をつくる(ストレスが溜まってきたらリフレッシュする)

等を行い、日頃からストレスに振り回されて自分を苦しめない事が大切です。

下痢が続くとお腹の中に良い菌も悪い菌もいなくなってしまう為、いつまでも良いうんこにめぐり逢えません。

下痢も便秘もひどい時は、整腸剤を利用して善玉菌を増やしてあげましょう。

それでは、悪玉菌製造!?で腸内環境を悪化させる「便秘」のお話をご紹介します。

【悪玉菌は悪の組織!?便秘であなたのカラダに起こる事】

日本人の約8割は便秘だと言われていますが、この8割の中には、自分が便秘だと気づいていない人もいます。

便秘は、大きく分けると「器質性便秘」と「機能性便秘」があります。

【器質性便秘とは!?】

病気が原因で腸が狭くなっている

【機能性便秘とは!?】

腸の運動機能が低下して便を送りだせなくなるのが原因で一時的な「一過性便秘」「習慣性便秘」があります。

【習慣性便秘とは!?】

習慣性便秘は3つにわけることができます。
1. 弛緩性便秘 : 大腸の収縮力が低下しておこる
2. 直腸性便秘 : 直腸の神経が鈍くなっておこる
3. けいれん性便秘 : ストレスが腸を緊張させて起こる

【便秘が長く続くと!?】

 腸内に悪玉菌が増える
 自律神経が乱れる
 イライラ
 肌荒れ・吹き出物
 痔
 疲労感・だるい
 食欲低下
 腹痛・お腹の張り

等が起こる他にも心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まる事がわかっています。

米国メイヨー医科大学の研究報告によると、便秘がある人はない人に比べて15年後の生存率が低いという結果が報告されています。

お肉ばかりを食べていては悪玉菌が増える一方ですし、添加物・高塩分・防腐剤が豊富なコンビニ食が続くと善玉菌どころか悪玉菌も減ってしまい、高コレステロールや糖尿病も心配です。

免疫細胞は腸内に約7割いる為、お腹の中に腸内細菌が少ないという事は、免疫力に関係した疾患になりやすくなるということです。

食生活で変わる腸内環境の話はまた別な記事でゆっくりご紹介します。

毎日のうんこの色、香り、形状はあなたへの誰よりも正直なお手紙です。

うんこの声に耳を傾けて、あなたの健康に役立ててみませんか?


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