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4月5日 シェアエコノミーの逆回転?オープンカーの販売が伸びている!?

はたらくおとな向け。普段の仕事と無関係なケーススタティで頭の体操。
普段の仕事を超えて、視野を広げ、ビジネスの頭の体操をするのにぴったり。
考えるための質問例はこちら。

→保有から利用(シェア)とシフトしつつあったとした流れが感染症で変わったものの1つが車だと言われ、中古車の販売が急増した。車、あるいは移動に関する産業は、どのように変わっていくのだろうか?


神奈川県横浜市に本部を置き、オープンカーの普及とそのライフスタイルの追求を目的とする「日本オープンカー協会」が2016年(平成28年)に制定した「オープンカーの日」です。
日付は「4月」がオープンカーにとって最高の時期であることと、オープンカーは「五感」に訴えかける車であることから4月5日に。

オープンカー。
実は車好きです。オープンカー憧れます。
とはいえ、一番身近だと思っていた軽のオープンカーのホンダS660が生産中止となってしまいました。こちらですね。

昔(1950年代とかですが)、スポーツモデルといえばオープンカーという時代がありました。アメリカで人気者となった日産のフェアレディもオープンカーでしたし、「ヨタハチ」「エスロク」と呼ばれたトヨタスポーツ800、ホンダS600もオープンカー(ヨタハチはなフルオープンではなく屋根部分だけが外せるタイプですが)でした。

…っと、このままいくと皆さんを置いてきぼりにしてしまいますので、話を戻しますが、そんな時代からすると、今はSUVやミニバンが人気でオープンカーは全く存在感がありません。

今、新車で買える日本メーカーのオープンカーは、ホンダのS660がなくなり、ダイハツのコペン、マツダのロードスター、そして、レクサスLC、だけです。

中でも、1989年の誕生から長く生産され続けるマツダのロードスターで、日本のオープンカーの隆盛を見ていきたいと思います。

まず、ロードスター登場前、小型オープンカーはすっかり衰退した市場でした。

そんな状況である1989年にロードスターは登場したのです。

時代はバブル真っ盛り。開発費も潤沢に投入できる環境の中で自動車業界では「当たり年」と言われた年で、ハイテクの塊日産GT-R、圧倒的な静粛性に世界が驚いたトヨタセルシオ等が誕生しています。

そんな中、技術的にはローテク、しかも当時は「オワコン」のオープンカー。業界は誰もが失敗するだろうと考えていました

ところが大ヒット。発売翌年には国内だけで2.5万台を販売します。
少ないように思われるかもしれませんが、2人しか乗れず、荷物も詰めない、実用性のほとんどない車が2.5万台というのはすごいことです。

このことをきっかけにして、ほぼ壊滅していた小型オープンカー市場に各社、特にヨーロッパの自動車メーカーが続々参入します(BMW、ローバー、フィアット、ベンツ等)。つまり、マツダが小型オープンカー市場を復活させたのです。

1989年に誕生したロードスターですが、
初代は43万台を生産し、1998年に2代目にモデルチェンジ。

2000年には累計531,890台を生産、「世界で最も多く生産された2人乗り小型オープンスポーツカーとしてギネスブックに認定されます。
2002年1月に累計60万台
2代目は29万台を生産し、2005年に3代目にモデルチェンジ。

2005年4月に累計70万台
2007年1月に累計80万台
2011年2月に累計90万台
3代目は23万台を生産し、2015年に4代目にモデルチェンジ。

2016年4月に累計100万台
現在までに累計120万台程生産されています。

数字ばかりで恐縮でしたが、最初の50万台達成には、10年ほどだったものが、次の50万台達成までは、16年ほどかかっているということで販売のペースが鈍化していることがわかります。

また、ここ数年の生産台数は、2018年度が2.9万台、2019年度が2.7万台、となっています(出典:マツダ アニュアルレポート)。

ロードスターばかり見てきましたが、実はこの間、小型オープンカー市場は再び縮小し、高級車と軽を除けば事実上残っているのはロードスターだけになっています…

ところが、コロナ禍以降、オープンカーの販売は増え、さらに直近ではロードスターの販売台数も急増しているのです。

2022年1月の販売台数は対前年比となる、1,000台を超え、2月も1,000台を超えるペースだそうです。

密になるレジャーが難しくなる中、もしかしたら乗るだけで開放感に浸れる小型オープンカーが見直される時代が来ているのかもしれません。

→車は、保有から利用(シェア)とシフトしつつあった流れがコロナ禍で変わった物の一つだ。車、あるいは移動に関する産業は、どのように変わっていくのだろうか?

最後までお読みいただきありがとうございました。

一昨年7月からシリーズで続けておりだいぶ溜まってきました。
ご興味がありましたらご覧いただければ。


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