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4月16日 東京マラソンの経済効果は?

はたらくおとな向け。普段の仕事と無関係なケーススタティで頭の体操。
普段の仕事を超えて、視野を広げ、ビジネスの頭の体操をするのにぴったり。
考えるための質問例はこちら。

→マラソン大会によっては参加するのにも高い競争率で抽選で参加できないという話も聞く。参加権が得られるという高額な寄付も人気と聞く。一体なぜこれだけの人気を得ているのだろうか?マーケティングの観点から何か分析できることはあるだろうか?


1978年のこの日、東京・多摩湖畔で日本初の女子フルマラソンの大会「第1回女子タートルマラソン全国大会」が開かれた「女子マラソンの日」です。

女子マラソン
最近、周りでもジョギングを始めた、マラソン大会に出た、という人が増えました。女子に限定せず、マラソンについて調べてみました。

まず、どれくらいの競技人口があるのでしょうか?
笹川スポーツ財団の「スポーツライフに関する調査」によると、2020年のジョギング・ランニング実施率(年1回以上)は10.2%で過去最高となっています(下図)。

推移を見ても、上下はあるものの、上昇トレンドであることが分かります。
また、男性の実施率が14.9%、女性が5.6%と、男女で倍以上違いがあることも分かります。

また、頻度別でも過去最高となっています(下図)。

男性の方で年代別推移を見ると、2018年あたりから20〜50歳代が顕著に伸びているのに対して、60、70歳代が減少するという二極化が起こっています。

ちなみに、女性の年代別はこちら。


次に、市場規模です。
矢野経済研究所のスポーツ用品に関する調査(2021年)によると、用途はランニングに限らないとは思いますが「スポーツシューズ」は最も市場規模が大きく、2021年予想で3,139億円とされています。しかも2016年から成長していることがわかります(下図)。

また、同研究所のスポーツアパレル市場に関する調査(2021年)によると、「陸上競技・ランニングウェア」は2021年見込みで123億円となっています(下図)。

最後に、日本体育大学による「マラソン大会が地域に及ぼす経済効果」という論文がありましたのでご紹介します。

簡単に言うと全国紙(読売新聞と朝日新聞)で「マラソン&経済効果」でキーワード検索してヒットした185件の記事を整理、分析したものです。

まず、新聞記事の年代別推移です(下図)。
2010年から急激に増えていることがわかります。

なお、なぜか東京マラソンがヒットしていないようなのですが、東京マラソンの第1回は2007年ですから、その辺りから都市マラソンが盛んになり、2011年に大阪マラソンと神戸マラソンが、2012年に京都マラソン、熊本城マラソンが、スタートし、それに伴って記事も増えていることが分かります。

さて、経済効果ですが、最も大きかったのが2011年の大阪マラソンで、133億円でした。検索にヒットしなかった東京マラソンは2017年で165億円とされていますので、やはり大都市であれば経済効果も大きい(参加人数のデータがないのでそちらの要因の方が大きいかもしれませんが)と思われます。

3年以上記事になった4つのマラソン大会の経済効果の推移がグラフとなっていましたのでそちらもご紹介します。

ご覧のように継続すると経済効果も大きくなっており、知名度が上がれば、大会に合わせたイベントや集客を打つなどする結果、経済効果も大きくなることが推測されます。

継続は力なり、ですね。

→マラソン大会によっては参加するのにも高い競争率で抽選で参加できないという話も聞く。参加権が得られるという高額な寄付も人気と聞く。一体なぜこれだけの人気を得ているのだろうか?マーケティングの観点から何か分析できることはあるだろうか?


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