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2月25日 20年で発行部数3割減の新聞。どう収益を確保する?

今日は何の日?をビジネス視点で掘り下げ「頭の体操ネタ」にしています。
今日の「頭の体操」用質問例はこちら。

→新聞は発行部数、広告収入の減少傾向が続いている。今後どのような立て直し、あるいは、新規事業等が考えられるだろうか?


1969(昭和44)年のこの日、日本初の駅売り専門の夕刊紙『夕刊フジ』が創刊したことに因んだ「夕刊紙の日」です。

夕刊紙。
みなさんお読みになりますか?
そもそも新聞取ってない、という方も増えている今日この頃ではレアケースかもしれません。

実際、夕刊の発行部数は激減しています。
夕刊フジはその名の通り、夕刊のみの発行ですが、普通の新聞は以前は朝夕セット売りが基本でした。

ところが、夕刊はいらない、という家庭が増え、2002年に産経新聞は夕刊を廃止しました。廃止直前のデータでは、夕刊のセット率は3割だったそうです。

少し、というかだいぶ古いデータになるのですが、新聞の発行部数の推移を見てみましょう。

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1978年にはほぼ朝刊を同じ部数であった夕刊は1990年に2,263万部のピークを境に部数が減少し続けています。このグラフ上では2008年が最後ですが、その際には1,708万部となっています。

ちなみに、新聞協会のデータによると、2000年からの10年ごとの推移は以下の通りです。

☑️ 2000年 朝夕刊セット 1,818万部 朝刊のみ 3,370万部 夕刊のみ 181万部
☑️ 2010年 朝夕刊セット 1,387万部 朝刊のみ 3,425万部 夕刊のみ 118万部
☑️ 2020年 朝夕刊セット 725万部 朝刊のみ 2,706万部 夕刊のみ 77万部


つまり、夕刊だけの発行部数では、2000年から2020年にかけて、

1,999万部 → 1,505万部 → 802万部

と、20年間で約4割も減少しているのです。

一般紙そのものも、約3割減少していますが、夕刊の減少ペースはより早くなっています。

新聞協会のデータには、一世帯あたりのデータもありますのでご紹介します。

☑️ 2000年 1.13部/世帯
☑️ 2010年 0.92部/世帯
☑️ 2020年 0.61部/世帯

やはり新聞を取る世帯というのは減っているのですね。

そして、夕刊フジの発行を行なっている産経新聞ですが、直近の決算短信をみるとかなり厳しい経営状況であることが伺えます。
同社HPで公開されている最新の決算短信は2021年4月1日〜9月30日までの中間決算なのですが、売上高が8.5%減の873億円、経常利益は約5億円の赤字、となっているのです。

自己資本比率が25.7%ありますので財務的には問題ないと思われますが、これが感染症による一時的なものなのか、新聞離れの加速で戻らないものなのか、で中期的な経営にもかなりの影響があると思われます。

最後に、新聞の発行部数トップ10(出典:日本ABC協会)をご紹介します。

☑️ 1位 読売新聞 776万部

☑️ 2位 朝日新聞 521万部

☑️ 3位 中日新聞 230万部

☑️ 4位 毎日新聞 230万部

☑️ 5位 日本経済新聞 221万部

☑️ 6位 産経新聞 134万部

☑️ 7位 北海道新聞 92万部

☑️ 8位 静岡新聞 60万部

☑️ 9位 中国新聞 57万部

☑️ 10位 西日本新聞 51万部

→新聞は発行部数、広告収入の減少傾向が続いている。今後どのような立て直し、あるいは、新規事業等が考えられるだろうか?


最後までお読みいただきありがとうございます。
過去の投稿は以下にまとめていますので頭の体操ネタに覗いていただければ幸いです。



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