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5月19日 「ボクシング」は極めて成長の著しいスポーツ!?

はたらくおとな向け。普段の仕事と無関係なケーススタティで頭の体操。
普段の仕事を超えて、視野を広げ、ビジネスの頭の体操をするのにぴったり。
考えるための質問例はこちら。

→なぜ格闘技、中でもボクシング人気は上昇しているのだろうか?


2010年(平成22年)に日本プロボクシング協会が制定した「ボクシングの日」です。
1952年(昭和27年)のこの日、世界フライ級タイトルマッチで挑戦者・白井義男(1923~2003年)がチャンピオンのダド・マリノ(アメリカ、1915~1989年)に15回判定勝ちし、日本初のボクシングのチャンピオンになったことに由来しています。


ボクシング。
正直あまり詳しくないのですが調べてみました。

ビジネス目線で見ると市場規模、と言いたいところですが、ボクシングに限ったものは見つけられず。

少し古いデータですが、2013年にはグローバルスポーツ市場規模761億ドル、2017年には909億ドルと予想されていました(出典:AT Kearney「Winning in the Business of Sports」)

特にコンテンツとしてのプロスポーツの価値は特に動画配信サービス企業には魅力的で、放映権料は高くなっているようです。

例えば、DAZN(イギリスのスポーツメディア企業パフォーム」が開設したインターネット上の有料スポーツチャンネル)は、日本のJリーグと2017年シーズンから10年間の放送権契約を結びましたが、その金額は約2,100億円という巨額になっています。

このDAZNですが、日本のボクシング選手、村田諒太選手が2018年10月にアメリカラスベガスで行った、世界ボクシング協会ミドル級チャンピオンの防衛戦を「独占生中継」をしました。テレビからネットへ大きな流れがあることが伺えます。


さらに、昨年には、井上尚弥選手がやはりラスベガスで行ったバンダム級防衛戦では、ファイトマネー100万ドル(1億500万円)であることが公表され話題となっています(この試合WOWOWが生放送したようですね)。

無観客試合かつ軽量級では破格のファイトマネーだそうですが、このお金がどこから来るかといえば、最も大きいのは放映権料ですから回り回って選手にとっても良いことですね。

ボクシングと他のメジャーなプロスポーツと比較したときに、最も異なるのが、会場の収容人数ではないでしょうか?

サッカーや野球は数万人規模の観客を集めることができます。
一方ボクシングは、代表的な後楽園ホールで2,000人ほどの収容人数しかありません。つまり、プロスポーツの収入源の3つ、チケット代・グッズ販売、放映権料、スポンサー料のうち、チケット代・グッズ販売が多額は望めないのです。

逆にいうと、無観客試合となった時に、収入面でのインパクトが他のスポーツに比べて影響が少ないと言えるでしょう。実際、先ほどの井上選手のファイトマネーは無観客試合となっても変更されなかったそうです。

最後に、毎年「スポーツ産業調査」というレポートを公表しているPwCの分析をご紹介します。


2021年のレポートでは「Facebookの動画視聴に基づく世界の人気スポーツ」というランキングで、ボクシングは昨年から5つも順位を上げて9位にランクインしています(下図)。

この理由ですが、PwCでは以下のように分析しています。

上位に格闘技が多いのはUFCなどのスポーツプロパティが魅力的なコンテンツ戦略を展開し、関連する各アスリートもSNSで強い影響力を誇るせいだろう。この点でボクシングは極めて成長の著しいスポーツである。新世代の格闘技と格闘家はプロボクシングにつきものの暗い政治的なイメージを覆そうとしているように見える。




最後までお読みいただきありがとうございました。

「ボクシング」
リングサイド席が高額で取引されていることを考えると、高解像度の配信が可能となっている今、有料配信としてはコンテンツの価値は高いように感じました。


一昨年7月からこのような投稿をしています。以下のマガジンにまとめていますのでよろしければ覗いてみて下さい。


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