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国境を越えた子供たち

そんなお堅い話ではないです。

8月後半のお話ですが、JAMのスタディーツアーに参加してきました。
これ↓
http://japanmaetao.org/

ざっくりいうと、タイ・ミャンマー国境付近の病院、学校などJAMが支援している施設の見学です。

期間中は、移民学校や病院を訪問し、いろんな方のお話を聞きました。
もちろん、たくさん遊びました!(笑)
今回はいちばんぐっときた、移民学校訪問のお話を書きます。

4歳~10歳くらいまでの子が通うHOPE校と、10歳~16歳くらいの子が通うCDC校の2校に行きました。
主観的意見から入りますが、HOPE校の生徒が可愛すぎました。
さて。通ってる子にはいろいろな背景があって。
両親は近くの畑で働いていて預けられてる子もいるし、親はバンコクまで働きに行っちゃって帰る家がない子もいます。親が帰ってきてくれる保証なんてない。
加えて生徒の子はみんな、ミャンマーからの移民の子で、祖国から離れて暮らしている状況です。

でもね。すごい目がきらきらしてたんです。
言葉全然わからないけど、学ぶの楽しい!友達と遊ぶの楽しい!って小さな体いっぱいで言ってました。
手洗いの授業簡易バージョンを見せていただいたんですけど、みんな楽しそうに参加してるんです。
先生「いつ、手を洗いますか?」
生徒たち「ごはんを食べる前!」「食べた後!」「お土触った後!」
先生「次はどこを洗いましょう?」
生徒たち「指の間!」「手の甲まで!」「爪をゴシゴシ!」
(ビルマ語わからないので、雰囲気だけ(笑))

歌を歌う時も、追いかけっこをする時も、ばいばいしてくれる時も、
常に全身からの「楽しい!」が伝わってきて、私も一生懸命生きようと強く感じました。

で、2校目です。HOPE校よりも少し年齢あがった子が通うCDC校。
日本で言うと、中高生中心の学校だったように思います。
ここでは、ブラスバンド部の生徒さんたちが演奏してくれました!

JAMがブラスバンド部創設の支援をしたんですけど、ブラスバンドを作った主な理由はメンタルヘルスに関する問題だそう。
自我が出てきて、夢もできてくる時期だけど、お金とか教育とか、移民の子たちを悩ませる問題はたくさんあるんです。そんなときの助けになるようにと、音楽を。
50名ほどの部員で2曲演奏してくれましたが、彼ら入部当時は誰も楽譜が読めず、楽器の吹き方もわからなかったそうです。
楽譜の読み方から勉強したんですって。

あと、バンコクの学校のブラスバンド部と年に1回交流があって、お互いの演奏を聴き合うそうです。
音楽の力ってすごくないですか?
メンタルヘルスだけじゃなくて、繋がる力があるんです。
ちなみに私は、楽器が必要なブラスバンドよりも、声だけで成立する合唱を推します!(笑)
今はハーモニカ、トランペット、太鼓の3つの楽器しか用いていないけど、これからどんどん増やしていく予定だそうです。

演奏もすごかったけど、いちばんすごかったのは部長の女の子。
英語ぺらぺらで、通訳係をこなしていました。
部の運営も一人で行っていて、成績も優秀だそうです。
将来は、歴史の勉強がしたいって言ってました。
タイ国内にしても国外にしても、大学進学が金銭的にも状況的にも厳しいのは外部の私からでもわかるのに、それでも自分のやりたいことを堂々と言える、その姿勢が素敵でした。

学校訪問通して考えたことは、「子供たちが夢を持ち続けられる環境作り」について。
何ができるか、まだ全然考えがまとまりませんが、とりあえず予防医学!
あと、衛生教育の大切さも感じました。
手洗いの徹底や、蚊がいない環境(卵の時点で見つけたら排除)作りが大事です。
おそらく国際保健の分野でいちばん問題になるのは衛生面。
教育と予防、加えてメンタルヘルスの重さを実感した学校訪問でした。

現地の病院の話もまた書くので、読んでいただけると嬉しいです!

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