見出し画像

不安な時こそ分かち合う

「みんなすごいよな。僕なんて何も持ってないからこれからどうやって生きていったら良いんだろう。」

「ホントね。同世代でもすごく活躍している人もいるし、インフルエンサーとして何十万人ってフォロワーがいる人もいるし。そういう人を見てたらやっぱりすごいなって思うよね。」

「だから僕にはこれから何が出来るんだろうって思うよね。まあ一応仕事はあるし、生活もなんとかやっていけてるけど、それでも今の仕事がどうにかなったらどうしようっていつも思ってる。」

これだけ不安になるのも分からないでもない。今の時代は1年後自分がどうなっているのか分からないし、半年後だって分からないような時代。不安になるのも当然だ。
でもこれまでの2,3年を考えたらこの1年からは何か違う雰囲気も感じている。

「でもさ、幸せってそんな大きなものを得ないと勝ち取れないものなのかな?」

「え、幸せ?」

「そう、その人達はそりゃあ確かに収入も私達よりもはるかに多いだろうし、富裕層の人もいっぱいいると思うけど、幸せを感じる為にはそんなにお金もいるのかなって。ほら昨日も言ってたじゃない、このアイス食べてるだけで幸せだーって叫んで。」

「あっ、そういえばそうだった。よく覚えているな。」

「記憶力だけは良いからね。」

そんなのは嘘。自分達が幸せでありたいし、好きな人には幸せでいて欲しいから、その人が幸せそうな時をちゃんと記憶したいと私の中のセンサーが敏感に反応するだけ。
他のことでの記憶力なんてそんなにない。いつも忘れ物が多いし、センサーもどこかへ行ってる。

「そうだな。僕はあのアイスが大好きだから、あれを毎日でも食べられたらそれだけで幸せかもしれないな。それに人に恵まれているし。」

大事なパートナーがいる、大事な友人もいる。よく考えてみればビジネス的に成功していれば不安がなくなるってことでもない。
逆に守るものも増えるし、それだけ責任の大きさも出てくる。僕にはその責任に耐えられる自信もない。

それにそういう人達にはもしかしたら大事な人がいないかもしれないし、大事だと思える友人もいないかもしれない。知り合いは多いかもしれないが、心から友人と呼べる人は少ない可能性だってある。
表面上では付き合っていても、心で繋がっていないことなんてざらだ。

僕は心を分かち合える人もいれば、バカ話で盛り上がれる人もいる。学生時代のように何の意味もないような会話で笑い合える人がいるんだから、それだけで幸せとも思える。

幸せってもっと身近なもの。それから不安って誰にでもあるものなんだから、それを共有したり、分かち合うことで解消していけば良い。

僕のパートナーが不安な時は僕が話を聞いてあげるとき。いつだってそうしていけば良いじゃないか。何も恐れることなんてなかったんだ。

「いつもありがとうな。」

そう言って頬にキスをした。

いかがだったでしょうか。不安は誰にでもあるものだし、それは共有していけば良い。誰にも言えないのならカウンセリングに吐き出すっていう方法だってあります。僕もカウンセリングに行ったこともありますし、そこで吐き出すことで気持ちも楽になりました。

ありきたりな言葉ですけど、1人で抱え込まないで。そして幸せって身近なものだから、自分が幸せを感じる時を覚えておいて下さい。

最後まで読んで頂きありがとうございました。
小説家の藪田建治でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?