「、、、ですので、以前、私どものセミナーにご参加くださった皆様に、お得な情報をお届けするお電話になりますが」

『お願いしましたっけ？』

「、、、いえ、そういうわけではありません。私どもからの情報提供ということになります」

『ですよね。
お得かどうか、ワタクシドモが勝手に決めてるから、よく分からないコトになりますね』

「、、、失礼しました」

『シツレイ、したんですか？』

「、、、はい。お忙しい中、ご対応いただき、ありがとうございます。これにて、お電話を切らせていただ...」

『ちょっと待ってよ。
まだ、ちゃんと話せてないし。
シツレイ、はどこでしたか？』

「、、、業務時間に、お電話をおかけして、ご迷惑をおかけした部分が、まずは失礼になるかと思われます。
加えて、、、」

『加えて？』

「、、、別に失礼なコトはないですよね？」

『ないですね。
むしろ、業務時間内の方が、イイんじゃないですか？』

「たしかに。
では、どこが失礼だったんでしょうか？」

『それを聞いてるんですよ』

「、、、そうでしたね。
失礼がありましたか？」

『ないですね。
少しも思い当たらない』

「じゃあ、なんで私は、失礼と思い込んだんでしょうか？」

『さぁ？』

「あっ、そうだ。
お願いされてないのに、お電話したコトですかね？」

『でも、お得な情報なんでしょ？』

「、、、そう、ですね。
いや、そうでもないかも。
私どもにとっては、セールスのきっかけになる情報提供なので、お得ですが、そうですね、、、
どうですか？」

『まだ、聞いてないので、お得かどうか、分かりかねますね。
それに、お得じゃなくても、、、お得という感覚も、それぞれですので』

「、、、お客さまにとってのお得は、どのようなコトですか？」

『うーん、そうだな。
例えば、いつもは29円税別のもやしが、セール価格で25円になってたら、お得かもしれない。
でも、もやしって、足が早いから、買いだめできないんですよね？』

「アシガハヤイもやし、、、
何ですか、それ？」

『もやしは傷みやすいから、それを足が早いという、比喩ですね』

「それならば、速い、ではないんですか？」

『うーん、どうですかね。
でも、速いというのは速度なので、、、
痛みというのは、、、傷みですね。時間の経過に伴って、傷みが進むので。
時間の流れというのであれば、やはり、早い、なんですよね』

「そうなんですね。
それは、参考になる情報をありがとうございます。使ってみます」

『そうですか。
それでは、お得な情報でした。また来週‼️』