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『キャンディベラム・ナント・イン・ソーホー』

馬鹿げた表題でごめんなさい。思い浮かばなくて。昨夜、公開されたばかりの『ラストナイト・イン・ソーホー』を鑑賞した。思えば10月の中頃から昨日までに、ホラー・スリラー系の映画を劇場で4本観ていることになる。普段見ないはずなのにな。しかしながら個人的にどれも非常に面白かった。というわけでその4作品について、それぞれ軽く触れていこうと思う。

1.キャンディマン 10/15公開

こちらは公開当日のレイトショーで鑑賞。その日は『DUNE』『燃えよ剣』も鑑賞しており、それらの個人的な評価は高かった。ゆえに正直本作には不安もあったが、杞憂に終わった。

(C)2021 Universal Pictures

社会派作品とホラー作品の両立というところで、バランス調節の難しさというのは感じ取れたが、都市計画の裏側や都市伝説の伝承構造、そして人種アイデンティティとその歴史の闇などの描写が非常に面白かった。ジョーダン・ピールの過去作より難解かつ描写が良くも悪くもまっすぐだったことは賛否両論なのかな。個人的には割り切るとこは割り切ったのであまり気にならなかった。

2.アンテベラム 11/5公開

公開の1週間後に鑑賞。評価が高かったので、信頼して事前情報はなし。見事にやられたというのが正直な感想。最初の場面の切り替えに驚いて、そこからの繋げ方にさらに驚いた。そして時間の構造が想像の斜め上。綺麗な45°だ。やはり微妙な違和感を回収された時のカタルシスに勝るものはない。

(C)2020 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

ネタバレ厳禁で物語について深く語れない類の作品ゆえ、これ以上は我慢。作品の主題も言わんとしていることも分かりやすい映画なので、インターセクショナリティなどの重め問題に身構えることもなく見れると感じる。これはおすすめです。

3.マリグナント 狂暴な悪夢 11/12公開

こちらも公開1週間後くらい。ごめんなさい。先ほどのと同じくやられました。私がちょろいだけだと思われるかもしれないが、間違いなくこいつらがヤバいだけだ。ホラー、ミステリー、アクションのどのジャンルからみてもも一級品レベル。すごいよほんとに(語彙力)

(C)2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

本作もネタバレ厳禁の内容ゆえに語れないのがつらい。最初は純正ホラーと思われるかもしれませんが違います。大衆向けのエンターテインメント超大作ですので、アベンジャーズでも見る感覚で大丈夫です。ホラー苦手な方も是非!

4.ラストナイト・イン・ソーホー 12/10公開

最後にこの作品を。60年代のロンドンの描き方がとにかく素晴らしい。煌めくネオンの街並みとファッションや車。そして何より冒頭からの音楽。古き良き時代。表面的な文化だけを見て、思考停止でそう感じてしまう現代の流れに「ちょっとまった」をする内容だった。

(C)2021 FOCUS FEATURES LLC. ALL RIGHTS RESERVED

ホラーというよりは悲しい物語、もっと言えばミステリーといった感じかな。期待していた物語の構造的な面白さは感じなかったが、常に先が気になるくらいにストーリーもホラー要素も面白かった。主題や設定の説明の有無など好き嫌いはかなり分かれるだろうが。撮影に関してはエドガー・ライトが楽しそうに撮影しているところが目に浮かぶくらいに、入れ替わりカットは見ている側も楽しかったのをはじめとして、かなり力を入れているのは伝わった。

(C)2021 FOCUS FEATURES LLC. ALL RIGHTS RESERVED

個人的に一番良かったのは推しのトーマシン・マッケンジーが躍動してたこと。あの精神的に追い詰められた表情、特に目での感情表現が素晴らしかった。あとはアニャ、あんな華があったのか。クイーンズ・ギャンビットは1話だけで、映画もエマしか見ていなかったから驚いた。何はともあれ60年代ロンドンの描写のオシャレさだけは間違いがないので、その雰囲気とホラーの融合を楽しんでみては!

まとめ

ホラー映画って家ではあまり見れないけど映画館なら何の問題もないんだよな… 言い換えれば上映してる期間を逃したらもう出会う機会がなくなるかもしれない。今後も積極的に観に行こう。皆さんも気になった作品があれば是非!

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