少女舞闘綺伝 ジュウトハチ 小説版 第一話
秋の日の昼下がり、所は東京、瀬田谷(せたがや)区の閑静な住宅街、絵に描いたような平穏な日常。
裏通りの一角、人目につきづらい袋小路となった場所で、そんな平穏をちょっとだけ乱す光景が繰り広げられていた。
派手な原色の特攻服、いわゆるヤンキーとか族とか呼ばれる少年少女が身に着けるアレ、今どきはほとんど見かける事も少なくなったアレ、それぞれに異なる色の、そのアレに身を包んだ三人の少女が一人の少年を取り囲んでいる。
「だぁからよー、手荒なマネわぁ、しねーつってんだろ!」