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思い出の場所で「昔の自分」と対話する

15秒で分かる今日のポイント
●思い入れのある場所、思い出の場所に行くと「昔の自分の感情」を思い出すことができる
●昔の自分が欲しかったもの、不安だったことを思い起こすことで「今あるもの」に気付く

突然ですが、ストレングスファインダー*で最も日本人に多い資質って何かご存じですか?

*ストレングスファインダーとは、人間が持つ34の資質を使ってどこに自身の強みがあるか見つけ出すツールです。


それは「最上志向」なんだそうです。

最上志向とは...いい意味としては、もっともっとと高いレベルを目指す向上心につながるが、悪い意味ではいつまでもまだまだだ!と自分を過小評価してしまう資質なのだそうです。

かく言う私も最上志向が1位でして、ご多分に漏れずいつまでたっても自分に満足できず、自分を評価できない自己肯定感が低いタイプなのですが、そんな同じようなタイプの人にお勧めしたいある経験がありました。



■思い出の場所で当時の自分を思い出す

先日、実は奈良の明日香村に行ってきました。

先日夫が突然「とにかくどこかに行きたい!」と言い出し、コロナ禍だし、あまり遠くには行けないし、人の多いところは避けなければということで奈良に行きました。

特に予定も決めずに行ったのですが、夫が突然「昔、明日香村が好きでよく行ったって言ってなかった?明日香村に行こうか?サイクリングもできるし!」とのことで忘れていたその存在を思い出したのでした。


私、昔「歴女」で

中学生時代は飛鳥時代にはまって、遠く名古屋から何度も明日香村に1人で足を運び、自転車で明日香村を散策していたのでした。

一人で飛鳥寺に行き、天武・持統天皇稜に行き、石舞台古墳で物思いにふけり…

今思えば結構怪しい女子中学生だったと思うのですが、結構頻繁に訪れていました。

でもあんなに大好きだった場所なのに、関西に引っ越してから一度も行っていませんでした。その存在すら忘れ、すでに数十年が経過していたのです。



■思い入れのある場所は人の思考を呼び覚ます

それが面白いことに、その場所が近づき、地名が目に入ると思いだすんですよね…私記憶力「超」悪いんですが、覚えているんです。

大好きだったので。

「箸墓古墳は卑弥呼の古墳っていう説があったんだよ!」
「飛鳥寺って奈良の大仏より古くて、遠い百済の鳥仏師が作ったんだよね。当時は物部氏と蘇我氏が対立していて…」

などなど、みんなに説明できるほどに覚えているんです。不思議なものです。相当好きだったんですよね…


そして、飛鳥坐神社に行ったとき、目に入ってきた「力石」を見て、はっきりと思い出しました。

私、すごく幸せになりたかったんだ

と。

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力石とは、飛鳥坐神社にある真ん丸の石で、「女性なら右手、男性なら左手で持ち上げることができると幸せになれる、願いがかなう」と言われている石のことです。

この石を必死に持ち上げていた中学生時代の自分を思い出しました。


そのとき、私は反抗期でもあったのだと思いますが、父親との仲が悪く、家庭内での居心地も悪くて、明日香への旅は現実逃避の手段でした。

ちょっと中学生にとってはチャレンジングな距離まで地元から離れて、「私だってこれくらいできるもん!」と思いつつも、お金を稼ぐ手段もなく、何の知識も力もない自分に無力感を抱き、

将来に対する不安もいっぱいで、

自分なんかが将来できる仕事はあるんだろうか?自立できるんだろうか?

自分みたいな人を好きになってくれる人がいつか現れるんだろうか?
結婚できるんだろうか?子供ができるんだろうか?


まだ中学生なのに!!!笑

何もかも分からない不安だらけの毎日で、自分に自信もなくて、自分なんて幸せになれないんじゃないか、なんて思っていました。



なので、この石をなんだか分からないけど「幸せになれる」と信じたくて、必死の思いで持ち上げていたんですよね…


その時の自分が

うわーーーーーーー!

と隣にいるかのように思い出されて、

そしたら感謝の気持ちが凄く湧いてきて

「大好きな人と結婚して、子供ができて家族4人で帰って来ることができたんだ」と何とも言えない満ち足りた気持ちになりました。


中学生時代の自分に「あなたは将来大好きな家族とこの場所に帰ってこれるんだよ」と教えてあげたいなぁと思ったりしたのでした。

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昔の自分を思い返したとき、「自分の欲しかったものは、全部手に入っているじゃないか」と気づくことって、皆さんも経験があるかもしれません。

いつも、もっともっとと思ってしまうけれど、過去の自分と比べたら、手に入っていること、叶っている願いの多さに気付いたりします。

前に進んでいないようでいて、実は進んでいて。

足りないものばかり見えてしまいがちだけど、実は満たされていることの方が多くて。


今の自分のことなんて全く想像もできていなかった昔の自分と出会える場所があれば、訪れてみるのもいいかもしれません。

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