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【エッセイ】世界で二人目のあなた

先週、はらわたが煮えくり返ることが起こった。

契約先の一社から、1カ月を切っているのに今月中で契約解除をしたいと連絡がきた。

そこは知り合いから紹介されたところで数年お世話になっていたが、ここ数年は工数は増えるは無茶振りされるはでイラっとしたけど、紹介された手前、文句を言わずにちゃんと仕事をこなしてきた。

なのに、社員が復帰するからなんとかで、突然の契約解除。契約書もあるのにだ。

通常1カ月より前に通告するものと契約書に書いてあるし、途中で解除する場合は双方の合意が必須とも書いてある。

ここまで書いてあるのに通告してきやがった。
人をバカにするなとはらわた煮えくり返った。

文句があるなら反論しろと思うだろうけど、アホらしくてやめた。

だって、チャットだけでこのことを告げてきたんだから。
失礼にも程があるだろう。
失礼すぎて呆れた。

死ぬほどムカついたけど、この時点でこんな対応しかしないところはもういいやと思ってあっさり受け入れた。

お金云々じゃない。
やり方が失礼すぎる。

フリーランス人生でこんなに無碍にされたことはない。でも、そんな会社にすがるほど私のプライドは低くないし、人をこうやって扱う会社と仕事をしたくないから、早々に終わらせようと思って反論しなかった。

でも、はらわたは煮えくり返っている。
普段愚痴らない私でも今回は激ギレして、彼に泣きつき、八つ当たりした。

激怒した私がそうとう怖かったのもあると思うが、彼がこう言った。

「そんなにムカつくなら、俺が代わりに言ってやろうか?」

この一言でどれだけ救われたか。
あぁ、やっぱりこの人だ。
世界中が敵になってもこの人だけは味方でいてくれる。
私も、この人のことは最後まで守ろうと思った。

自分を最後まで守ってくれる人はきっと親くらい。私の場合は父が他界したから母のみだ。

だけど、世界で二人目に最後まで味方でいてくれる人と出会えていた。

こんなにうれしいことってない。
むかつきながらもその日はキュンとして、ぐいぐい飲んだ。

そしたら翌日デブった。
目下ダイエット中なり。

最後まで味方でいてくれてありがとう。

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