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中学生に新聞を活用した読書活動を

今年度、大津市立の中学校全18校に新聞を複数紙購読するための特別な予算が図書購入費とは別に配当されていることはご存知でしょうか。


新聞を読んで自分の世界を広げよう

国の補助金を利用した取り組みで、複数紙を購読することに特長があります。
複数紙を見比べれば新聞社ごとの視点の違いもわかります。
成長期の子どもたちが多様な意見を見比べた上で自分はコレだと自分なりの意見を決めるのはとてもいい経験だと思います。
だからこそ、全ての中学校で新聞を利用した読書活動を推進することを高く評価していました。

ところが次年度予算について調査したところ、全中学での新聞購読は今年度1年限りで止めるとのこと。
どうして止めるのか疑問に思い、議会で取り上げ質問させていただきました。

教育委員会の答弁は、学校図書館に新聞を置いていても、子どもたちの利用が少ないので、効果が上がらない。中2の全クラスに複数の新聞を置くことにして、新聞を通じた読書活動の効果を検証するとの事でした。
ここだけ聞くと、学級に毎朝新聞が届くのはとても手厚くて良いなと思ってしまいます。

でも不都合な事実は語られていません。

来年度中2の全クラスに新聞を配架する中学校は全18中学校の内、たったの3校だけです。
残りの15校は学校の図書館に新聞が入ったけど、1年だけの打ち上げ花火で終わってしまった、ということになります。

手厚く取り組まれる3つのモデル校と学校図書室にさえ新聞がない残りの15校…あまりにも差が激しいのではないでしょうか?

そもそも学校図書室に新聞を置いても効果が上がらない原因は司書が居なくて学校図書館を開けられないからです。
学校司書が配置されていない中学校では、週に何日かの長休みや、放課後のみ図書室が開き、他の曜日や休み時間は開いていないとのこと。
これでは読みたくても読めません。

学校図書館に司書が常駐していれば、図書室に新聞があることをもっと効果的に子供たちに伝えることができ、新聞を通じた読書活動を展開することができるだろうにと思います。
学校図書館に新聞を置く事が問題なのではなく、司書が居なくて開室時間が少ない状態の学校図書館自体の問題なのではないでしょうか。

議場では再度の質問をさせていただき、新聞購入費の配当がない中学校に対しては、管理費など他の予算を利用して図書館への新聞の配架を続けるよう進言しました。
学校図書館への司書配置を今後も求め続けていきます。

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