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極楽出産(5人目)前編 父と決別

4人目の臨月の時に、父から度重なる嫌がらせを受けました。

この嫌がらせは、私の子ども達、旦那、旦那の実家にまで及んできたため、


私は4人目出産後すぐに、父との最終決戦に挑みました。


最終決戦とは、つまり裏で父を操っている、父の母、私の祖母との対決になります。

祖母が父に対して小さい時から虐待をしていたのは調べがついており、その事実をつきつけ、父を解放する様に訴えました。

私は父が好きでは無いですが、私が3歳くらいまでは、父はある程度まともだった様に記憶しています。(不器用ながらも、卵焼きを作ってくれたり)

しかし、段々雲行きが怪しくなり、父が40歳になった頃、おかしさと違和感が急激に加速しました。


祖母は父を操っている自覚はなく、虐待の事実をつきつけても、父が悪かったからの一点張り。それでも、私が訴え続けると、父が「中学生の俺を、ほうきで何度も殴ってたやんか」と、ぽそりと言いました。


父が祖母に初めて反抗したのです。


しかしその瞬間、父の弟である、私のおじが、
「お前のその態度はなんや?態度が悪いお前がすべて悪いんやろ!」
と、私に言い放ちました。

父の反抗もかき消され、結局、父、おじ、祖母から、私がすべての原因だ。謝れ!こんな事して。情けないわ。と散々言われました。


子どもを洗脳するとは、実に恐ろしい事です。
私は、とりあえず父を祖母から解放し、父を精神科に連れていくつもりでした。

治療なりカウンセリングなりと繋がれば、父は多少は生きやすくなり、結果的に私は自分の家族を守る事が出来ると考えました。

しかし、父は私ではなく祖母を選びました。

虐待は脳に傷をつける行為です。
小さい頃に脳に傷をおうと、段々その傷があたり前の様に脳の一部として偽り、最初は傷をつけてきた人に直接攻撃を受ける感じが、

段々とその人が居なくても、自分で自分を攻撃し、縛り付ける様になるのかなと思います。


これが洗脳というやつでしょうか。


祖母の過去も調べ上げている私は、祖母もまた自分の父親から、父親の酒代のために、あらゆる所に奉公に出されていた事実を知っています。
父親が崩れた原因は、戦争である事も、重々承知しています。

突然、家族を相次いで失った悲しみ、貧困など、胸が張り裂けそうなくらいの悲しみを経験してきた事も知っています。


でも、真面目で小心者で、本来は優しい人が、崩れてしまったら、どんな魔物に変身してしまうのかも、十分身に染みて分かっています。


だからこそ、虐待の連鎖は、今のこの時代で、はっきりと断ち切らないといけないのです。


あわよくば、父を救いたいという気持ちがありましたが、一度魔物になってしまっては、なかなか本来の自分を取り戻すのは難しいという事が、よく分かりました。


私は父と決別しました。


義実家に迷惑をかけてしまった事を詫び、旦那と話をし、この最終決戦は終結しました。



それから1年ほど経ち、私は5人目を妊娠しました。
5人目を妊娠する前、一度流産もしました。
6回の妊娠を経て、私は自分の中で少しずつ身が軽くなっていっているのを実感しました。


5人目を出産する、その年。
コロナが全世界に蔓延したのです。


本当に人生で何度、常識が崩れてしまう経験をするのか。
とにかく無事に出産しようと決意しました。

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