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先のことを考えすぎない

こんにちは!

cakesで連載するようになったら、noteやTwitterとは違った、またいろんな方の意見が入ってくるようになりました。のんびりした南国の人たちの考えを紹介するたびに、「そんな適当で結婚式はどうするのか」「遅れで損害が発生したらどうするのか」と意見がきます。

どれもいちいちもっともです。

日本にいたら、私も同じように考えていたと思います。「そんなので、どうするのか!」と。

ところが東南アジアにいると、なんというか、明日のこともあまり考えなくなってしまうんです。突然断水したり、休日が決まったり、新興国にいると明日どうなるかが不明な状況がよく起きます。そもそも私自身、マレーシアにいつまでいるかわかりません。子供の学習場所次第で、他の国に行くかもしれない。先のこと考えてもしょうがないのです。

「今」を考えるしかないので、今が楽しければまいっかな、という発想になっていく。

常夏の国で、適度に仕事もして、家族がいて、みんな健康ならまあそれでいっかなと。断水などトラブルは多いけど、たまにドリアンでも食べに行って、少数の仲間たちとギャーギャー笑って過ごしていれば、そんな人生で良いではないかと。

「私は相当にずれてしまったな」とつくづく思います。

漁師とコンサルタントの話

そして思い出すのが、漁師とコンサルタントの話。
ほんとか嘘かは知りませんが、有名なので知ってる人も多いでしょう。

ちょっと長いけど引用します。

『メキシコ人の漁師とハーバード大卒のコンサルタントの話』
メキシコの海岸沿いの小さな村を、アメリカ人エリートコンサルタントが訪れました。波止場に止めてある漁師の船を見ると、黄色い背びれを持つ活きのいいマグロが獲れています。そのアメリカ人コンサルタントはその船の漁師に尋ねます。
「その魚を釣り上げるのにどれくらいかかったのですか?」
メキシコ人漁師は答えます。
「数時間くらいかな。」
「なんでもっと長く海に残って、もっと魚を獲らないんですか?」
「家族が必要としている分があればそれでいいのさ。」
「では、仕事以外のときは何をして過ごしているんですか?」
「遅くまで寝て、魚を少しばかり獲って、子どもと遊び、妻のマリアと一緒にゆっくり昼寝をして、夕方頃には村に散歩に出て仲間たちとワイン片手にギターを弾いて楽しむね。本当に充実した毎日だよ。」
それを聞いて、コンサルタントは鼻で笑いながら言いました。
「私はハーバード大学を卒業してMBA(経営学修士)を取得したコンサルタントです。そこであなたに助言をしましょう。まず、あなたはもっと漁をする時間を長く取るべきです。そして、大きな漁船を買ってください。そうすれば、もっと魚を取ることが出来て、さらに多くの船を買うことができますよ。最終的には大きな漁船団を手に入れることが出来るでしょう。」
「また、仲介業者を挟まずに獲れた魚は加工業者に直接出荷しましょう。最終的には自分の加工工場を作ることが出来るでしょう。製品、加工、流通に関してすべて自分でコントロールできるようになりますよ。」
「そしたら、こんな小さな漁村を離れてメキシコ・シティに移り、その後ロサンゼルスに、最終的にニューヨーク・シティへ進出するんです。あなたの大きくなった会社を経営できるようにね。」
それを聞いた漁師は、コンサルタントに聞きます。
「で、それはどれくらいかかるんだい?」
「15~20年くらいですかね。」
「じゃあ、その後は?」
コンサルタントは興奮気味に答えます。
「ここからが最高ですよ。あなたの会社を株式公開して、自社株を大々的に売り出すんです!あなたは巨万の富を手に入れ、一躍億万長者に成り上がるのです!」
「巨万の富か…それで、次は?」
コンサルタントは満面の笑みで答えます。
「そしたら、大金を持って早期リタイヤですよ!あなたの好きなことがなんでも出来るんです!遅くまで寝て、魚を少しばかり獲って、子どもと遊び、妻のマリアさんと一緒にゆっくり昼寝をして、夕方頃には村に散歩に出て仲間たちとワイン片手にギターを弾いて楽しんだりできるでしょうね!」
https://curazy.com/archives/64409

これね、まさに最後のパラグラフで書いていることって、東南アジアの田舎の人たちの日常なんじゃないかな。

マレーシアも戦時中に日本軍が来るまでは、日が暮れるまでコーヒーを飲んでのんびりしている男性がいたそうですから。

お金の心配にも割とキリがない

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