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商店街活性化ってどうしたら良い?悩んだ先の結論とは

景気低迷と言われて久しい日本。さらにコロナ禍で経済活動が制限されている現在、多くの企業が苦しい状況なのでは無いかと思います。
御多分に洩れず、私たちも大変苦しい状況にあります。
苦しくなればなるほど、もう自社のことだけで、精一杯。周りの店のことや地域のこと、他人様のことなど構っていられなくなりますよね。
もうそんな余裕なんて、ありません。
でも、こういう時だからこそ、私が20代の頃に、「商店街活性化ってどうしたら良いのだろうか?」と悩んで、拙いながらに行動した時のことが役に立っています。

つまらない街と思っていた

ここ岩手県一関市は人口10万人以上の市町村の中で人口減少率ワースト上位に入るほど人口が減り続けている街です。消滅可能性都市として新聞に載った時は、愕然としました。

子供の頃は本当に賑やかな街で、商店街には大きいデパートが数件あって、その屋上では毎日のようにヒーローショーをやっていました。街の駄菓子屋には友達がたくさんいて、たくさんの魅力的なお店にはいつも買い物客が入っていて、人通りも沢山あって、毎日がお祭りの様でした。

そんな記憶を残しながら、故郷を出て数年間別の場所で暮らし、大学を卒業して社会人として、岩手県一関市に戻ってきました。

何も無い。つまらない。人がいない。

故郷に戻ってきて、最初に感じたのが、これでした。

なんで、街はシャッター通りになってしまったのだろうか。
なんで、こんなにつまらない街なのだろうか。
本当に何も無いところだ。県外の友人に自慢できる様なところが一つもない。
本気でそんなことを思っていました。

のちに、これは大きな間違いで、思い込みだったことに気づくわけですが、
これはまた別の話として、後で書きたいと思います。

賑わいって何だろう

以前のように街に賑わいを取り戻したい。
何とかしたい!通りの人通りを増やしたい。魅力的な店をどんどん増やしていきたい。
当時の私は、そんなおごった考えで、家業そっちのけで、街づくりのボランティアに没頭していた時期がありました。

人が集まりそうなイベントを街で定期開催したり、ベンチャー商店主育成事業を立ち上げたり、空き店舗活用事業を推進してみたり。とにかくやれる事をとことんやりました。でも、こんなに頑張っているのに、良い兆しが見えません。イベントを開催したり、対策を講じている間は、人通りが増えたり、賑わっている様に見えるのですが、予算が底をついたり、ボランティアで力を出し合っているメンバーが息切れし始めると、その効果は薄れて、結局、元の寂しい人通りの少ない街に戻ってしまう。
どうやったら、常に賑わっている街を取り戻せるのだろうかと悩んだ時期がありました。

すごく悩んで、どうしたら良いのか迷っていた時、地元の老舗和菓子屋の社長に相談に行ったことがありました。
私が「どうしたら、街に賑わいを取り戻せるでしょうか?何かいいアイディアはないでしょうか?」と聞くと、社長はこう伝えてくれました。

イベントをしたら人が集まるんだろ?景品付きのイベントが特に人があるまるよなぁ。そうだ、悠介くん。景品付きのイベントを毎日毎日ボランティアでやったらどうだ?

私は即答で反論しました。「私にも本業があるので、毎日ボランティアなんてできない。しかも自腹で景品を用意するなんて馬鹿馬鹿しい」
そう答えると、社長は続けて私にこう言いました。

そうだな。その通りだな。やっぱり本業が大切だよな。
ボランティアを続けるのは大変だよな。
じゃぁ、悠介くんが本業に集中して、たくさんのお客様に喜ばれるお店になって、全国からたくさんの人が、毎日の様に押し寄せる場所になったとしたら、この通りを人が沢山歩くんじゃないか?

自分たちにできること

本当にその通りだと思いました。そのような繁盛店が軒を連ねるから街が賑わうんだよなぁと。

人通りが多い場所だから繁盛する!と考えるのではなく、お客様に喜ばれる繁盛店になるから人が沢山くる。繁盛店が多いから街が賑わう!と考える。

特に、地方で商売をするなら、そういう考えでいた方がいいと思いました。

行ってみたいって思ってもらえる場所になる。そういう場所をつくることで、街づくりにも貢献していこうと決意した出来事でした。


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