21世紀の閉塞感(仮)目次

仮題:21世紀の閉塞感――望まれたグローバル化と長寿化がもたらす望ましからざる弊害――

はじめに

21世紀に入り、格差の拡大、ポピュリズムの蔓延、各国で慢性化する財政赤字など、様々な問題が浮上してきている。本書は、これらの問題が、人々が望んだものの帰結である可能性について述べる:
1. 医療が進歩し、人が死ににくなり、人口が増えて寿命が延びた結果
2. グローバル化すなわち通信・交通・物流の発展で国境を越えた活動が広がった結果
これらの問題は不可避となったのではないか、という仮説を説明する。そして、これらの仮説をもとに、21世紀の問題を解決する、ないし不可能であればそれを緩和する方策について検討する。

I 21世紀の閉塞感

1.1 閉塞感の概観
○ 格差、競争への疲れ
○ ポピュリズム、民主主義の機能不全
○ 未来への展望の欠如

1.2 グローバル化、人口増大、長寿化を原因とする仮説
○ 望ましいもの、否定しえないものとしてのグローバル化、長寿化
○ その隠れた弊害の可能性

II グローバル化

2.1 初めに――格差とポピュリズムの温床としての人口規模の拡大

2.2 グローバル化の必然の帰結としての格差
スーパースター効果:人口増大は一握りの強者への集中を促す
全世界総タックスヘイブン化~越境する強者に阿るしかない国家

2.3 人口が民主主義を阻害する
民主主義の人口的限界
○ EUの限界点、中国の限界点
○ 適正なる権限の分配へ

2.4 バラモン左翼と商人右翼
○ エリート化:人口増大によるコミュニケーション分断の上に
○ 格差は分断を拡大する:地価による「隣人を選ぶ権利」の独占的行使
○ コミュニティの階層化と衒示的消費[参考]
人を排除しはじめた都市

2.5 エリートのグローバル主義vsポピュリズムのローカル主義
従来の左右像の通じなくなったポピュリズムの時代

III 長寿化

3.1 閉塞感をもたらす2つの拘束
長寿化に必然的に伴う老いの苦痛
○ 《実物》《予想》《約束》で読み解く現在の状況
○ 老後保障のにらみ合い問題

3.2 老後の約束のジレンマ
○ サマーズ、エガートソンの世代重複モデル長期停滞論
日本における就職氷河期

3.3 未来に本当に残すことのできる価値
○ 世代効果により失ったもの
○ ミッシングワーカー:新卒の人手不足と中高年の就職難のギャップ

3.4 解決策を探る
長寿化問題は少子化対策では解決しない
○ 老いの苦痛を緩和する

IV 21世紀の閉塞感を取り除く

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現在この中は空です。仮に有料で設定してありますが、基本的に非公開扱いにするためのハードルです。公開ブログ(https://crossacross.org/ky/)の内容がメインになりますし、そもそも脱稿できるか定かではありません。

「21世紀の閉塞感」という本を書こうかと企画しています。内容としては、グローバリズムに内包された矛盾点とポピュリズムの勃興を前半に、人口動…

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