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求人の年齢制限ってなぜあるの?条件に合っていなくても応募可能かどうかも解説

転職する際、応募したい求人に年齢制限が定められていて応募するか迷ったという経験はないでしょうか。求人を出す際に年齢制限を設ける事は基本的には禁止されていますが、例外があります。

この記事では求人の年齢制限を過ぎていても応募可能なのか、年齢制限が設けられるのはどんなケースなのかなどについてご紹介します。

求人の年齢制限で応募に悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。


求人の年齢制限をオーバーしていたらどうなる?

求人には年齢制限が設けられていることがありますが、年齢制限をオーバーしていると絶対に応募できないという訳ではありません。オーバーしていると絶対に応募できないと法律で決まっているわけではないからです。

また、年齢が多少オーバーしていても、その人のスキルなどによっては応募可能な場合もあります。

また、制限年齢より少しオーバーしている程度であれば、応募を許可してもらえるということもあります。

求人に年齢制限が設けられている理由5選

求人の募集や採用には、原則として国は年齢制限を禁止しています。雇用対策法が2007年に改正され、事業主は年齢に関係なく均等に雇用しなければならないとされています。

ただし、年齢制限を設けてもよいという例外はあります。ここでは、例外のうち5つについてご紹介します。

参考:
厚生労働省|募集・採用における年齢制限禁止について
ハローワーク|年齢制限該当事由について

長期勤務によるキャリア育成を図るため

正社員など、期間の定めのない労働契約では、長期勤務によるキャリア形成をはかるために年齢制限を定める事が認められています。(省令第1条の3第1項第3号のイ)

その職場で長く勤務してキャリアを積んでほしいという考えから年齢制限が設けられているパターンです。35歳以下などの年齢で募集していることがあります。

技能やノウハウを引き継いでもらうため

特定の職種で、ある年齢層の人が極端に少ないなどの場合、一定の年齢層を募集可能です。(省令第1条の3第1項第3号のロ)30〜49歳のうち5〜10歳の範囲内の年齢層が不足している場合、その年齢層に限定して募集が可能です。

こちらも期間の定めのない雇用に限定された制度です。

モデルや役者などその年齢でないと表現の真実性が保たれない場合

ドラマの子役など、その年齢の人でないと作品に影響が出るなどの特別な理由によるものです。一般の仕事ではあまり関係ありません。

定年を理由とした場合

定年が設けられている会社では、定年の年齢以上の人は雇用期間の定めのない雇用は出来ません。例えば、60歳定年の会社であれば60歳以上の人を採用できないなどです。

就職氷河期を理由とした特例制限に基づく採用

令和6年度末までの限定で、昭和43年4月2日から昭和63年4月1日までの間に生まれた人を積極的に雇うことを国が推進した措置です。こちらは、期間限定の特別な制限です。

この制限は、国の就職氷河期の人を雇用してほしいという意図に基づいたものです。

転職可能な年齢に制限はある?

一部年齢制限が設けられている求人はありますが、転職可能な年齢に制限はありません。しかし、下記のような理由から転職はできるだけ早く、若いうちに行うのがおすすめです。

転職可能な年齢に制限はないが、年齢が上がると転職する人が減るのは事実

一部の特例を除き、国は求人の年齢制限を禁止しているので、転職可能な年齢に制限はありません。しかし、厚生労働省の調査によると、若年者ほど転職しやすいことが分かります。

年齢別の転職入職率では、20代は10%以上ですが、30代、40代、50代と年齢を重ねるごとに低くなっていきます。また、企業側の採用方針としても35歳未満の採用には約43%の企業が「積極的に採用したい」としていますが、35歳以上45歳未満では「積極的に採用したい」が約12%まで下がっています。

企業や職種によっても異なりますが、年齢を重ねるほど転職は厳しくなると言えます。

参考:令和元年9月27日 厚生労働省職業安定局「中途採用に係る現状等について」

  

35歳転職限界説は現代では気にしなくていい

「35歳転職限界説」という言葉があります。ハローワークの求人でもキャリア形成の観点などから「35歳未満を募集」など募集年齢に上限を書けることは認められています。

しかし、若年の労働人口が減っている現代では、必ずしも35歳以上は転職できない訳ではありません。

年齢以外で転職に重視すべきことは?

採用において求職者の年齢を重視する企業も多いですが、年齢のみで合否が決められるわけではありません。中途採用の場合、スキルや経験が重視されることも多いです。

この項目では、年齢以外に重視すべきポイントをご紹介します。

30代以降は経験やスキルが求められる

企業にもよりますが、30代以降は完全な新人としては扱われないこともあるため、最低限のビジネススキルが必要です。20代ほどポテンシャルを評価してもらえないこともあるため、要注意です。

過去に同業種での経験がある、仕事に役立つ資格を持っているなどの場合は優遇されることもあります。

熱意が大切

ある程度キャリアを重ねたからこそ、熱意が大切です。「自分はこの会社で仕事がしたい」という思いをきちんと伝えましょう。また、「自分が重要でないと思う経験も、企業にとっては魅力的なことがあります。

自分の過去の経験についても、自信を持って熱心に伝える事が大切です。

条件にこだわりすぎない

転職時には、つい前の会社の待遇と比較してしまうことがあります。条件は非常に大切ですが、気にしすぎると転職の妨げになるかもしれません。どうしても譲れない条件の範囲内で、自分の将来のためにもなる職場を探すのが大切です。

マネジメント経験が活きることも

管理業務やマネジメント業務がある仕事の場合、全く違う職種であっても過去のマネジメント経験を活かせる可能性があります。マネジメントスキルは若年者では身についている人が少ないため、積極的にアピールしてみるとよいでしょう。

まとめ:年齢制限がオーバーしていても応募可能だが、若い方が有利なので早めに転職しよう

この記事では、転職時の年齢制限について解説しました。求人の年齢制限は基本的には設ける事がNGとされていますが、一部例外はあります。また、年齢制限があっても応募は可能です。
ただし、転職する際はできるだけ年齢が若い方が有利であることは間違いないでしょう。転職を希望する場合は、少しでも早く活動を始めるのをおすすめします。


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