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『Hej! Laere vol.15』 :教育デザインから共創型アクションデザインへ〜レアアカデミーコース修了レポート〜(2022年2月配信)

本ニュースレターは、2月16日に配信しています。

教育デザインから共創型アクションデザインへ


少し遡りますが、弊社レアは2020年に「教育デザインファーム」から「共創型アクションデザインファーム」へと名称を変更いたしました。研修での人材育成のみならず、その先にある組織や個人の具体的なアクションまで支援したいという想いのもと、実業務における共創プロジェクトへの伴走、支援を行っています。

名実ともに「共創型アクションデザイン」を実践すべく、企業様へご提供する各種プログラムはもちろん、2017年から弊社で企画・提供するオープンコース「Laere Academy クリエイティブファシリテーション&リーダーシップ」についても、昨年から内容をアップデートしています。

具体的には、自分の想いと他者との共創の力を活かすファシリテーションやリーダーシップを理解、獲得するための4ヶ月の講義に加え、プロジェクトの実践と振り返りのための期間を約半年設定しました。それによって、講義で得たスキルやマインドセットを実践する機会、そして講師と受講者全員でお互いの学びを支援する機会をつくりました。

昨年6月に始まった本コースの学びの旅は、2022年1月19日の「プロジェクト最終発表会」にて終了。最終発表会では、ご受講いただいた皆さん一人ひとりが「自分やチームの想い」を起点とした共創プロジェクトの成果とプロセスを発表し、所属組織を超えて学びを共有しました。最終発表会に至るまでには、プロジェクトのリフレクション(内省と相談)セッション、中間発表会といった相互的な学びをサポートする場を用意し、講師と受講生間の”学び合い”がモチベーションと行動を後押ししました。

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本コースにご参加いただいた皆さんからは以下のようなフィードバックをいただき、「共創型アクション」の支援までを射程に捉えたプログラムへの手応えを感じています。

「想定していた以上の学びがありました。レクチャーと実践が良い頻度で、
忘れることなく学べました。」
「参加した皆さんが各々の実践の場で学んだことを応用して、その結果や考察を共有してくれたこと、皆さんとのつながりができたことがよかったです。」
「自分がリーダーとして、ファシリテーターとしてどうチームやプロジェクトに向き合うか、その姿勢や在り方を学ぶことができました。中間発表のフィードバックでチームメンバーをオンボードする必要性を認識し、風向きが変わりました。」
「 分かった気になっている”リーダーシップ”と”ファシリテーション”について、いい意味で裏切られ、再認識させられた。自信をもって”リーダーシップ”と”ファシリテーション”について説明できるようになる。共創時代に必須の知識だと思います。」

共創型アクションデザインファームLaereとして、今年度もよりよいコースをお届けできるよう、メソッドや思想を研鑽していく所存です。引き続き弊社が提供する各種プログラムの最新情報はこちらのニュースレターやSNSを通してお伝えいたしますので、引き続きご覧いただけますと幸いです。

※ 本コースの内容や期間は変更の可能性がございます。
※ 2022年1月にレアホームページをリニューアルいたしました! 各種プログラムの位置づけや詳細は以下よりご覧ください。


Voice from Finland

今月の『Voice from Finland』では、アアルト大学に留学中の吉田真理子さんに、フィンランドのサウナ文化について教えていただきます。日本でもサウナが流行りつつありますが、冬の寒さが厳しいフィンランドではサウナがさまざまな場所に設けられています。本場のフィンランドだからこそ見えるサウナと人の繋がりとはどんなものがあるのでしょうか。

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サウナ、心と体が整う場所
Moi!(こんにちは)
フィンランドのアアルト大学の吉田真理子です。

今回は日本でもとても人気なサウナのお話です。みなさん、サウナという言葉はフィンランド語だとご存知でしたか?「世界に知られている唯一のフィンランド語だよね」と友達が言っていました。また2020年、フィンランド式サウナはユネスコの無形文化遺産に選ばれました。こちらに来て思うのは、フィンランド人にとってのサウナは、汗をかく、体を清潔に保つことはもちろん、日常の疲れを癒したり、穏やかに大切な人と過ごす場所なんだなと思います。日本人にとってのお風呂に近いかもしれません。

私はフィンランドに来るまで、サウナについては何も知りませんでしたが、フィンランドの家には湯船がないため、サウナは体を温めてリラックスするのに欠かせないものになりました。ありがたいことにフィンランドのマンションにはほぼサウナがついていて、週に1回入っています。

こちらに住んで約1年半、公共、マンション、ホテル、学生寮、友人宅、コテージなど様々なタイプのサウナに入ってきました。その中でもお気に入りがSompasauna(ソンパサウナ)です。

ソンパサウナは無料で年中無休24時間空いているサウナです。男女混合で、裸の人もいれば、水着を着ている人もいます。シャワールームはなくロッカーも外なので、冬はとても寒いですが、海沿いにありとても気持ちいいです。無料のためか学生が多く、みんな気さくに話しかけてくれます。薪ストーブの上に石が置いてあり、ロウリュウ(※)をしながら楽しみます。

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左:ソンパサウナ外観 右:サウナ内部とロウリュ

※ ロウリュ(löyly)は、フィンランドに伝わるサウナ風呂の入浴法の一つ。熱したサウナストーンに水をかけて水蒸気を発生させることにより、体感温度を上げて発汗作用を促進する効果がある。
ちなみにソンパサウナには水泳帽子を被った名物のおばちゃんがいて、彼女はロウリュを激しくするので、有名です。毎回みんな体が赤くなっています。

サウナでの時間は場所や一緒に入る人にもよりますが、自分の立場やプライドをどこかに置いて、リラックスできる場所です。裸や水着だけなので身につけているもので人を判断しなくなります。政治はサウナで決まることもあると言われていて、裸の付き合いというのか、本音で話すことができるからか、政治やビジネスのミーティングにもよく使われているそうです。

私はまだ入ることができていないのですが、大学にも車部が作っているサウナカーがあります。フィンランド人にとってサウナがどれほど身近なものなのかがわかります。


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左:サウナカー 右:夜のサウナ風景

夜には蝋燭の火に照らされながら物思いにに耽ったり、飲み物を片手に友達とゆっくり語りあったり。子どもがいる友達は“イケてる女子のサウナクラブ”と命名して、女友達と定期的にサウナ女子会をしています。子育てから離れる大切な時間でもあるそうです。

サウナには携帯は持ち込めないので、自分と向き合ったり、友人との時間を大切にできます。日常から離れることできる、サウナでの時間は心と体のバランスを整えるのにとても重要なことを体感しました。フィンランドが幸せの国である理由の一つにあるのかもしれません。

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『Hej ! Laere』は、毎月届く、株式会社Laere(レア)からのお便りです。レアの最新情報やレアで話題になっている北欧トピックについて、皆様にこっそりお届けしていきます。”Hej(ヘイ)”はデンマーク語の「こんにちは」で、”Hej Hej(ハイハイ)”とふたつ重ねると「バイバイ」という意味になります。


またお会いしましょう!Hej Hej 👋

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