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お薦めクラシック1

実は私は音楽が本業である。
日常話はただの脳みそのとろけた部分なのだが、音楽はおそらく他人に一番話してわかってもらったらうれしい部分な気がするので聞いてください。

マーラー作曲
交響曲一番

マーラーの一番は私の大好物の一つだ。おとぎ話のような、非常に美しいけどなんか気味が悪かったり、グロテスクなものが出て来たり。。
こんな風に語ると、不思議に聞こえるかもしれないが、音楽というのはある種の言語のようなもので、私たち音楽家はそれをわりと確信をもってこれは、アーメンっていってる、とかここは故郷をおもいだしておうちに帰りたくなっている、とか具体的に感じている。

この曲の一楽章の始まりは、森のなかで目覚めたみたいな感覚になる。遠くにいる見えないけど遠くにいる鳥の存在を感じたり、植物の息吹をかんじて、風が吹いて、その美しさに感銘を受ける描写がものすごく新鮮さをもって描かれている。子供のような純真さで。
ハイライトはもちろん森の番人のホルンの皆さんだ。あのあたりから、すごい生命力があつまってきて、生きててうれしい!と終わるのが一楽章。

二楽章はさっき出てきた森の番人たちの歌。生命力がたぎっている。この楽章は男性性と女性性の対比があって、森のニンフみたいなものが誘惑してくる。でもこれは、もしかしたら夢だったのかも、、、、みたいな感じでまた狩人たちの歌に戻っていくんだけど。

三楽章は陰鬱なコントラバスとティンパニの葬送行進ではじまる。遠くからだんだん近くなってくる。何人かいたずらっ子もついてきているなぁ。途中、少し美しいことを思い出すのは故人とのおもいでなのか。葬送行進はだんだん遠ざかっていく。埃っぽい道の向こうに消えていく。

四楽章はいきなり嵐と戦いで始まるのに、嵐の合間に蝶々がとんだり、ニンフが水浴びをしているような描写がくるのだ。うっとりしていると徐々に雲行きが怪しくなって、またどっかーん。カオスに突っ込んでいく。天国から地獄とはこのこと。戦いは勝利の凱旋で終わるんだけど、どういうわけか最初の森に戻ってきている。森は静かですこし悲しい。あれ、どうしちゃったのかな、と思っているとまた戦いの音楽にちょっとずっつ戻ってくる。はなやかなファンファーレでスーパーマンみたいにおわる。

はい、これがマーラー一番のあらすじです。
マーラーが素晴らしいのはオーケストラの楽器の使い方が素晴らしくうまく、非常に色彩が多くて、独特の世界がある。
全部聞くと結構ながいので忙しい人は楽章ずつ聞いてみてください。
クラシックの素晴らしいところは何度も何度も繰り返して聞けば聞くほど、楽しくなってくるところです。さすが何百年も弾かれて、聞かれてきただけある。
今日は文章が雑ですが、取り急ぎ、マーラーの一番をお勧めいたします。
かしこ。


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