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【詩/詞】私以外全員人生2周目。

「優しい世界」という言葉がキライ 成立しているのならそれでいいじゃん
じゃあアナタはいったいどの世界の住人なの? その言葉も結局誰かのお下がりじゃん
幼い頃からハッピーエンドの義務教育を受けてきた私たち 「子供はこういうのが好きなんでしょ」なんてエゴが見え見えの物語 気付いてるんだからバカにしないで

この世界の真実に気付いたきっかけはやけに単純だった 人が普通にできることが私には何一つできなかったんだ
だからって私に病名なんて付けないでね 言い訳せずにアイツらを見下ろしてこそ私の復讐は完成するんだ

だから私は自分の心に鍵を掛けたんだ
理論武装で難易度の跳ね上がった私の心のダンジョンは私以外の人間に見透かすことなんて絶対にできなくて
私を救おうと白馬に乗った下心まみれの王子様たちの屍が入り口の前に積み上がっていくのを私はただ見ていることしかできなかったんだ



「1人にさせてあげようよ」っていうセリフ 本当にその人のことを思って言ってるの?
私には自分が面倒だから相手にしたくないのを体よく断ろうとしているだけにしか思えないんだよね
幼い頃からハッピーエンドの義務教育を受けてきた私たち 落ち込んでいる時こそ誰かに寄り添って欲しいのに誰も分かってくれないな これって私だけなのかな?

この世界の真実に気付いたきっかけはやけに単純だった アイツらの何気ない言葉で私はいつも針のむしろだったんだ
いつだって下から2番目の私は開き直ることもできなくて 調子が悪いっていつも誤魔化して ああ何て滑稽なんだろう

だから私は自分の心に鍵を掛けたんだ
急に大人になっていくアイツらを最後列で眺めていることしかできない私はひどく惨めに思えて
まるで私以外全員人生2周目の世界で生きているようなそんな最悪な異世界転生がやけに私にはお似合いだったんだ


一生許さないつもりなの?



きっとこの先誰も難攻不落の私の心のダンジョンを踏破してくれる日はやって来ないことは何となく分かっていた
ぜんぶ私のことを分かってくれる本物の白馬の王子様がいつか現れて救ってくれるご都合主義を望んでいたのは鍵を掛けた私自身だったんだ 私から心を閉ざしたくせにね

ああいっそ虐待されていた方が良かったな
五体満足で生まれてきてしまった私は普通に生きていくことが隠し三大義務の内の1つだったんだよね
まるで私以外全員人生2周目の世界で生きているようなそんな最悪な異世界転生が今日も始まりを告げたんだ

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