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読書・鑑賞記録6。(5冊とお菓子)

以前に感想を書いた書籍や映画を中心にまとめています。
あまり長くならないように、定期的にまとめようと思います。




「ノッキンオン・ロックドドア」 青崎有吾

ふたりの探偵が活躍する推理小説。
密室やアリバイ崩しなど「不可能」を専門にする倒理(とおり)と、遺留品やダイイングメッセージから動機や理由「不可解」を専門にする氷雨(ひさめ)のコンビが事件を解決する。
互いの長所を生かしながら仲の良いコンビの掛け合いが面白い。
全て短篇で構成されていてすぐ読めるので、休憩や移動の合間に丁度良かったです。
7話すべてが30~40ページくらい。
決まった雛形があるわけではなく、各話の終わり方にも工夫がされているのも楽しいポイントでした。

今年の夏にドラマ化されていたんですね。これは偶然でした。
たしかに漫画やドラマでも面白いだろうなと読みながら思ったので納得です。表紙のイラストのままのふたりが文章からも伝わってくるので、軽快でおしゃれな探偵ものとして楽しめました。
小説は何冊か出ているみたいなので、続きも読みたいですね。



「新潟県民俗芸能見聞記」 近藤忠造

新潟県の各所に伝承されている「神楽」や「舞楽」といった民俗芸能をまとめてあります。
お祭りの無い街に住む方には、祭りとは「楽しむもの」といったイベントのひとつなのかもしれません。でも田舎の祭りは、実際には子供は演奏や舞の練習を毎年練習し、大人たちも昔から伝えられたものを継承し実行する。そして、その地域が一体となって当日に向けて準備します。
これが当たり前の地域に育つと普通に毎年繰り返されることなのですが、他県から転勤されてくる方などからは、その様子に驚かれます。
祭りの日は、学校はもちろん会社も休みます。普段は「有給なんて」と言っている昔体質の人たちも当然のことのように「祭りのため」には休むのです。一年はその日の為にあるという人も大げさではなく沢山います。
そんな少しばかり窮屈な田舎体質ですので、それが嫌で引っ越す方も当然います。それでも参加してみると、独特な凛とした気持ちになり高揚感を味わいながら古風な魅力を好きになって引っ越してくる方もいらっしゃいます。
そういう循環を繰り返しながらも消えずに残っている文化があることを感じられる一冊になっています。

1.綾子舞  2.角兵衛獅子 3.根知山寺の延年 
4.能生白山神社の舞楽 5.糸魚川天津神社の舞楽
6.弥彦神社の舞楽 7.佐渡風流考 8.越後風流獅子考
9.念仏踊考 10.大道芸と門付け芸 11.人形芝居

このような項目ごとに実際の写真も使いながら体験記をまとめられているので、話のネタ探しにも是非読んでみてほしいです。
演目やその地域の特色、行われる理由など、クリエイティブなイメージにも働きかけてくるないようでした。著者の文体も簡潔に分かりやすいので、とても読みやすい仕上がりでした。
この本を片手に新潟の神社巡りなんかも面白いかもしれませんね。


「QJKJQ」 佐藤究

江戸川乱歩賞の受賞作だそうです。
猟奇殺人一家の長女として育った17歳の亜李亜とその家族。秘密を共有しながらひっそりと暮らしていたが、ある日、兄の惨殺死体を発見してしまう。そして、その直後に母も姿を消してしまい、残された亜李亜と父。
何が起こったのかを探るうちに、亜李亜は違和感を覚え始める。

こんな感じで始まるので、わたしはドラマ化されるようなポップで洒落た感じのミステリーと思って読み始めましたが、次第に本を持つ手に熱がこもり「裏切られた」と思いながら夢中になっていました。
この方の本は初めてですが、綺麗な文で好きです。描写も緊迫感と奇妙さが構築された物語の雰囲気が漂い続ける、とても世界に浸りやすい表現でした。
謎解きものではないので、それを期待する方にはオススメしません。ですがが、現実と幻想の区別を考えながら「何なのこの話」と次第に漂ってくる「奇妙」にワクワクしたい方には絶対読んでほしいです。
話の閉じ方もわたしは好きでした。大満足の一冊です。


「超訳マンガ 名詩・短歌・俳句物語」

先日noteで、はじめて「推し短歌」というものを詠んでみて短歌に興味がわいたこともあり手に取った。
カラー漫画で学校の授業で習った偉人たちの物語が読める。
漫画としてもとても面白いですが、詩・短歌・俳句に子供が興味を持つきっかけににもなります。大人になって学びなおしたい人の入り口としても良いと思います。
偉人一人につき数ページずつで、たくさんの作品と人物の物語が楽しめるので、あなたのお気に入りが必ず見つかるはず。そこから詩集などを買って学ぶのも良いと思います。



「シナリオセンター式物語の作り方」新井一樹

「読書が好きだから次は自分で書いてみたい」そんな方にも優しい書籍。
シンプルに、手順が一番わかりやすい本でした。ちゃんと勉強している気持ちで進められるので、これからの冬の自宅時間でなにか学びたい人にもオススメします。わたしは繰り返し気になるページを読み返しながら使っているので電子版よりも書籍のほうを使いやすいと思います。
以前、noteに読んでの感想は書かせてもらったので、よろしければ覗いてみてください。



おまけ オススメお菓子(読書のお供)

グリコのコロン。
これも昔から好きなんですよねー。
クリームが入ってるのが適度におもくて、食べすぎちゃわないのも個人的にいいところです。
お菓子は美味しすぎても駄目なんです。食べすぎちゃうもので。



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