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一般発売は7月だってさ。

少し歩きたくて、いつもと違う道を散歩した。
入ったことの無い床屋さんを外から覗くと、若い店員さんと何となく目が合った気がする。だけど互いに特に気にすることもなく目線を外して、ぼくは散歩を続ける。
雰囲気の良さそうな床屋だったなと思う。この辺に住んだら通う未来もあるのかなと浮かんだけど、特に意味はない。同じリズムで歩く。
住宅街の道が、なんとなく狭い気がする。近づいて来るであろう車の音がするから、振り返って安全な場所に少し寄って止まる。物理的に体が大きくなったのだから当然の感覚なのだが、「道が狭い」という感覚にどこか老いを含んでいるんだなと思う。
道路沿いの家と電柱の間はもっと狭い。そして、その他人の玄関の前を無意味に通るのに違和感があり、少しばかりの罪悪感さえ感じた。
常識、イコール、「老い」。
そんなことばかり考えたくないので、骨伝導ワイヤレスイヤホンを耳にねじ込む。

あーあ、音髭の抽選ハズレた。

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