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シャワーを浴びていたら、血がダラダラ… その正体は!?

マレーシア・ボルネオ島の民芸品店を営んでおりますラヤンラヤンと申します。ボルネオ島に暮らす先住民の伝統的な「かご」や「アクセサリー」を販売させていただいておりますが、たまにボルネオ島の先住民ドゥスン人の村で暮らしています。

赤道直下に位置するボルネオ島。私が暮らしている村は、熱帯雨林に囲まれ、村人は自然資源と共に暮らしています。村までは舗装道路がないので、ジャングルトレッキングもしくは四輪駆動車でしか到達することができません。今回は、ジャングルトレッキング中によくある出来事について綴らせていただきます。

ボルネオのジャングルを歩いていると、時々足や靴の中に違和感を感じることがあります。何か靴の中に入ったのかな・・・?虫が入り込んだかな・・・?痛みがなかったら、大体正体はこちらです・・・

ヒル(蛭)

葉っぱに茶色い長いものが引っ付いています。違和感の正体は、ヒル(蛭)でした。マレー語では「リンタ(lintah)」と言い、ドゥスン語では「リマトッ(limatok)」と呼ばれています。足元から靴によじ登り、上へ上へと上り詰めていく。靴の中に入り込んで・・・。ズボンに入り込んで・・・。着々と上り詰め、お腹を吸われていることもありました。

痛みは感じないので、気づかずに吸われていることもありますが、ヒルがたくさんいる場所では、ついつい吸い付かれていないか気になってしまいます。一回吸い付かれると、なんとなく足元が気になって、靴を脱いでみたら何もいなかったなんてこともよくあります。

吸い付かれていたら、現地の村の方から教えて頂いた方法でいつも対処しています。とてもシンプル!葉っぱでヒルを掴んでポイっとするだけです。ただ、これはヒル対策スプレーや装備のない村でのやり方なので、日本から行く際は、ヤマビルファイターやゲイターを使用するのがよさそうです。

いつもビーチサンダルや短パンでジャングルに入る村の男性たちも、狩猟に出かける時はハイソックスにゴム靴を履いています。ですが、私みたいに一々ヒルに気をとめていないので、狩りから帰って来た男性たちの足からは、血がダラダラ・・・。床には血がぽたぽた・・・。

ヒルに吸われている間は痛みはないですが、翌日は跡が残って痒みがあります。

熱帯のジャングル。それだけではございません。地面から足へ、そして上半身まで上り詰めていくヒルがいる一方で、「タイガーリーチ」と呼ばれるヒルが生息しています。先住民ドゥスン人の言葉では、リマタン(limatang)と呼ばれています。

タイガーリーチは、1m以上の木の枝や葉で待ち構え、獲物が通ると取りつく。とても素早いヒルと言われています。YouTubeよりタイガーリーチの動画をお借りさせて頂きました。体色は、赤褐色に黄緑がかった色と黒っぽい色のストライプがあります。この種のヒルは、耳に入ると危険なので、村のお母さんからは注意しなさいとよく言われていました。

ボルネオにタイガーリーチと呼ばれるヒルが生息することをまだ知らない頃、山道を歩いていたら、脇に痛みを感じたことがありました。長袖は着ていたのですが、チクっよりも「ズキっ」とハチに刺された時と同じような痛みでした。ハチに刺されたと思っていましたが、村に着いてシャワーを浴びていたら脇から血がダラダラ・・・。黒い長袖を着ていたので、トレッキング中は血が出ていることに気づかず歩いていました。

強い痛みと、村に帰るまで血が止まっていなかったので、もしかしたらタイガーリーチだったのではないかと思います。

生物多様性の宝庫、ボルネオ島。ジャングルでは、様々な虫に刺されることもありますが、熱帯雨林から自然のパワーをもらえる私にとっては特別な場所です。

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