見出し画像

【映画】ヘイトフル・エイトを観た

タランティーノらしいといえば、らしい映画。
レザボアドッグスのように、時間が行きつ戻りつつして、結局ほぼ全員が撃ち合って死んでしまう。

軽やかに生きていく、そして軽やかに死んでいく印象を受けるけれど、いつだってタランティーノが描く人物は強烈な「生きることへの執念」を感じられるのはなぜだろう。
でもただ生きていく、生き延びるだけに執着するのではなくて、自分らしく生きのびたいというダンディズムも感じる。

人間って、複雑で、単純に生きていさえすればいいというだけのことでもないんだろうな。
生きていくのは困難で、時には厄介で、めんどくさい。
その点、死んでいくのは驚くほどあっけない「刹那」の感覚がある。
それでも、そんな面倒くさいことであっても、生きていきたいというのが人間の性なんだろうか。

表現はダーティなのに、どこかユーモラスで、登場人物全員に愛くるしさを感じてしまう。ここがタランティーノらしいところ。

パルプフィクションの頃から見ると、ティム・ロスもサミュエル・L・ジャクソンも年を取ったけど、雰囲気全然変わってなくて、というより、タランティーノ映画の中で楽しく暴れまわっている感じ。
昔を思い出してたのかも。

レザボアドッグスとパルプフィクションをまた観たくなった。

この記事が参加している募集

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?