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やさしさのあるルールによって守られる社会

人の弱さに寄り添ったルールを考えたい。よく考えられたルールは、弱い私たちを守ってくれるやさしさがある。

人は本来弱いので、強く見せたがる。嘘をつく。怠ける。辛いことから逃げたい。傷つきたくない。

でも競争のなかでは、自分の弱さを誰かに見せると弱みに付け込まれる。強くなければ、生きられない。

そこで相手の弱みを探して、自分が優位に立とうとする。他人の目につかないところでズルをする。強い人におもねって、自分の弱さを補う。それと引き換えに自分の意見を無くす。弱さを見せたくなくて、強い人に嫌われたくなくて、ミスを隠す、ルールを破ってでも目標をクリアしようとする。

そうやってルールが守られなくなった世界は、たぶんやさしくない。

人を殴るのは許されないけれど、ボクシングの世界では許されている。それはルールがあるからだ。どんな競争でも正しいルールのなかで、強くなることはできる。
ルールが守られないスポーツは、ただの暴力でしかない。

みんながルールの意味を理解する。新しい人には丁寧にルールを教える。知らないことをバカにしない。
みんながルールを守ること。それが全体の利益につながることを理解する。

弱くても、お互いに補うことができればいい。間違ったことを間違っていると言える、ミスしたことを素直に話せる、分からないことは分からないと言える。

よくわからないルールは変える。必要なルールとその意味を考える。形だけのルールはいらない。悪いルールがあると、他のルールにも悪い影響を与えてしまう。

ルールは人を管理するものでも、束縛するものでもない。それは強い人によって作られた悪いルールだ。やさしさのあるルールは、わたしたちの行動を導いてくれる。寄り添って、助けてくれる。

迷ったときに助けてくれる、わからないことを教えてくれる、安全な場所を作ってくれる、コミュニケーションを豊かにしてくれる、そんなルール。

もし、わたしが少しでも人より考える力があって、それを作っていける場所があるなら、そんなルールを作っていきたい。それは職場だったり、家だったり、なにかのチームだったり、あるいは社会そのものだったり、いろいろある。
でも、まずは「やさしさ」を忘れずにいたい。そうやって作られたルールは、きっと意味のある大切なものになる。

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