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【インタラクション2024に参加】プレイマットのパターン生成支援ツール

はじめに

杉浦裕太研究室M1の山本さりいです。3/6から3/8において学術総合センター内一橋記念講堂で開催された第28回 一般社団法人情報処理学会シンポジウムINTERACTION2024に参加し、「プレイマットのパターン生成支援ツール」というタイトルでポスター発表しましたので、報告させていただきます。

研究の概要

本研究ではプレイマットを用いて床にデザインを描くためのパターン生成支援ツールを開発しました。プレイマットとはクッション性が高く、周辺がパズルのような凹凸で囲まれたマットを指し、幼児の転倒時の怪我や騒音防止のため、リビングやキッズルームなどで幅広く使用されています。通常プレイマットは2色または3色構成で使用されますが、動物や植物などのデザインを描くためには事前に必要な色と枚数の計算や、マットの配置位置の確認などの手間がかかるため、シンプルなパターンになりやすいという現状があります。そこで本研究ではマットのデザインをシミュレーションすることで実環境に配置する前に必要なマットの枚数を確認することができ、育児の負担軽減を目指します。さらに子どもが身近な環境をデザインする機会を提供すし、子どもの想像力や認知能力に関するEdutainment(EducationとEntertainmentの合成語、楽しみながら学ぶ娯楽形態を指す)の促進を目的としています。

デザインUI

本システムの対象ユーザとして、すでにマットを所有しており、手持ちのマットを用いて模様替えをしたいユーザ(A)とマットの購入を検討しており、配置をシミュレーションしたいユーザ(B)を想定します。どちらのユーザも部屋の3Dモデルをスキャンし、システムにインポートします。ユーザ(A)は手持ちのマットの色と枚数を登録するとデザインUIの左側に登録したマットの一覧が表示され、ユーザは所有枚数を超えない範囲でデザインを描くことができます。また、ユーザ(B)は部屋の3Dモデルに合わせてマットのサイズを調整し、自由に色を作成しながら絵を描き、最終的なデザインに必要なマットを購入します。

当日のフィードバック

本テーマについて対外発表をするのは初めてでしたので緊張しましたが、多くの方にシステムを体験してもらうことができ、貴重なご意見をいただくことができました。特に多かったフィードバックとしてはパターン生成の支援方法に関するもので、マットの所有枚数を登録することで自動でデザインを生成する、画像を取り込んでデザインに変換する、などより簡単にデザインを作成できる機能があると良いとのことでした。今回いただいたフィードバックを基に今後UIの修正や機能の追加を行いたいと考えています。

感想

INTERACTIONは昨年に続き2度目の参加ですが、昨年同様興味深い研究が多く、見て回る時間が足りないほどでした。育児支援に関する研究をされている方もいらっしゃったため、今後の研究の参考にさせていただきたいと思いました。同じ分野で研究されている方々にお会いすると研究のモチベーションにもつながるためとても貴重な機会となりました。

発表ポスター




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