見出し画像

愛を叫んだ日

2023年3月26日。

クリープハイプといっしょに、
本当なんてぶっ飛ばした。



雨だった。
しっとりとした春の雨が、大阪城の屋根を濡らしている。
七部咲きの桜も、たぶん涙目だ。
知らんけど。


大阪城ホールの横の川。
第二寝屋川って言うんだって。

「あなた、2番目の女なのね。」

そんな、意味不明なことを思いながら、開場30分前に到着した。



駅とホールの間には、出店がいくつかあった。
TBSがなんかイベントを開催していたらしい。
(TBSってBTSみたいだね。)
雨でかわいそう。


近くのベローチェでnoteを読み漁っていると、開場時間が過ぎていた。



わたしの席は、D-22-11だった。

ステージから遠い席ランキングでは、たぶん5本の指くらいにはいる。10本にはぜったいはいる。

それくらい遠かった。
でも、よかった。
ほとんど彼らの真正面で、ホール全体が見える席だったから。

あぁ、わたしと同じものが好きな人が、こんなにたくさんいるんだなって、思えたから。
わたしは独りじゃないって、そう思えたから。


「機材席よ、解放してくれてありがとう。感謝、永遠に。」

なんて思っていると、ライブはすぐに始まった。
すぐに始まって、あっという間に終わった。






ぞろぞろ帰る。ぞろぞろ帰る。
最寄りの駅までぞろぞろ帰って、電車に乗って。駅に着く度に、少しずつ散っていく。

同志たちはみんな、それぞれの日常に帰った。





帰りに、ハンバーグ屋さんに行った。
行列だったから、やめた。
だから、行っただけ。


しゃーない。しゃーない。今度行こう。
と思いながらも、それなりにショックはあった。
20さい最後の晩餐だったから。
いや、まぁ、ただ待てばよかったのだけれど。


代わりに、ラーメンを食べた。
むかし、友達と部活動の帰りにたまに行ったラーメン屋。
潰れてなくてよかった。
キミは想い出のポートキーなんだから。

券売機で、チャーシュー麺のボタンを押す。
とろとろのチャーシューが、お皿のへりを花びらのように彩るラーメン。


焼豚の花弁。
頭のなかで漢字にすると、ちょっと奇妙だったからやめた。


今日のことは、noteに書こう。
ふと、そう思った。
だから、ラーメンが来るあいだに、タイトルを考えた。



そうだな、アレをみんなで叫んだから。

今日は、愛を叫んだ日。

この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?