「女の子として生きるのって大変だよね。」と男の子に言われて思うこと。

軽く自己紹介すると、私はアメリカで分子生物学を勉強している大学院生だ。その過程で、生物学的(遺伝子レベル)な男女の差を理解しているつもりである。

そんな私が、よく男の子から言われることは、
「女の子として生きるのって大変だよね。」
である。

その漠然としたコメントに私の頭には、
「私ってかわいそうな生き物なのか?」「女だから?」「私全然生きるのに女だから大変な思いはしてないけど?」
と思ってしまう。

もちろん、生理痛・食欲の増減という、いわゆる生物学的に女の子にしか起こらないことには、毎月のように苦しめられている。

しかし、そんな生きづらい思いはしたことはない。
なので気になったので、その男の子に聞いてみた。「どうしてそう思うの?」

『だって男がいつでも自由にできることができないじゃん。例えば、「事件に巻き込まれる可能性が高いから、女の子がそんな時間に外を出歩いてはだめ。」とか、言われるじゃん。』
「生きづらそうじゃん。」

彼いわく、社会もしくは文化によって形作られた男女差異のことを言っているらしい。

なるほど、確かにアフガニスタンからアメリカ軍が撤退し、タリバン政権になり、女性は大学にいけなくなったりなどの男女差異は、女性にとっていきづらいだろう。

でも、私は、幸運ながらそのような経験をしたことがない。
女の子だからといって生きづらさを感じたことはない。
そんな私に、彼はわかっているかのように、かわいそうにと同情とともに、「女の子として生きるのって大変だよね。」っという。

もちろん、彼に悪気が全くないことは承知だ。
が、私はつい
「個人として私と関わっているのではなく、メディアに溢れている一般の女の子の中のひとりとして見てるのね。」 
と思ってしまう。
そして、
「男性が男性の視点だけを使って、自分が持っているものと比べて、女性はかわいそうだの大変そうだの、勝手に決めつけないで欲しい。」

生物的に差異があるのは当たり前で、それに自然に対応して幸せに生きているのに、自分が私よりもできることが多いと思って優位だとでも思っているのか?
女性にも女性にしかできない楽しみがある!
男性には想像もできないくらい、ネイルをするだけで楽しくなったりする!
私からしたら、そんなことを思って女性と接しないといけないあなたの方が大変そうだ。

なので、勝手にかわいそうなど思わないでください。

そして、私のように相手に悪気がないとわかりながらも、そう感じ取ってしまう人も大勢いると思います。
また、私もこのことを通して、相手を一般化せずに、一個人として付き合っていきたいと思いました。                                


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