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グノーシス主義ノート

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『ヨハネのアポクリュフォン』のアルコンテス



アヒルの頭をしたアルコンテス(執政官)

『ヨハネのアポクリュフォン』のアルコンテス

【造物主・偽りの神】
00.ヤルダバオート

【黄道十二宮(獣帯)の支配者】
01.白羊宮 ハオート[ヤオート、アトート] Haōth,Iaōth,Athōth
02.金牛宮 ハルマス[ヘルマス] Harmas,Hermas
03.双子宮 ガリラ[カリラ・オイムブリ] Galila,Kalila Oimb

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ヨハネのアポクリュフォンのアイオーネス



『ヨハネのアポクリュフォン』におけるプレーローマ最深部のイメージ図

00.至高神(=完全なる人間、第一の人間、見えざる処女なる霊)

【§6~11において語られる至高神】 (ナグ・ハマディ写本Ⅱよりの引用)

 単一性は単独支配のことであるから、更にその上には何ものも存在しない。それは真の神、万物の父、見えざる霊であり、万物の上に在る。不滅性の中に在るものであり、純粋なる光-すなわち、いかな

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YHWH-私は在って在るものである-



ヘブル文字で記されている神聖四文字(テトラグラマトン)

「YAH、万軍の主、生けるエロヒーム、宇宙の王、万能の君、慈悲深い寛大な神、至高主導の存在、永遠に宮居(みやい)する天にまします、崇高にして最も神聖な父は、三十二の神秘的な智恵の道の中にその名を刻み、宇宙を形作り、創造した。その時主は、3つのセファリム、すなわち“数”と“文字”と“音”を用いた。この三者は主の中にあってはひとつの、同じも

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プトレマイオス派グノーシス主義の教説②



超越的世界プレーローマと中間界のイメージ図
上:十字架(スタウロス)によって境界線で覆われたプレーローマ
左下:ソーテールとアンゲロス 右下:アカモート(下のソフィア)

【中間界の主要的存在の詳細】
・アカモート《智慧》
 =上天のソフィアの娘(分身)
 =境界のソフィア
 =下のソフィア
 =エンテュメーシス《思い》
 =聖霊
 =娼婦性をもったもの
 =オグドアス(八つのもの)
 ≒エル

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プトレマイオス派グノーシス主義の教説①



【オグドアス・アイオーネスの名前の詳細】
1.プロパトール      《原父・至高神》
  =ビュトス       《深淵》
  =プロアルケー     《原初》
2.エンノイア       《思念》
  =シゲー        《沈黙・静寂》
  =カリス        《恩寵》 
3.ヌース         《叡智・精神》
  =モノゲネース     《独り子》
  =パテール      

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メッシーナ国際会議で話し合われたグノーシス主義の本質規定について

メッシーナ国際会議で話し合われたグノーシス主義の本質規定について

何回かおなじ質問を立てられることがあるのでこちらに端的に記しておくことにしました。

1966年のメッシーナ会議においてグノーシス主義の本質規定について話し合われました。このことはネット上でも検索すればすぐに出てくるもので、今となっては今更ともいうべき古いものですので、何か目新しいものを提示するというわけではありませんが、その概略について紹介程度に簡単に触れておこうと思います。この会議は、開催当時

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グノーシス用語辞典

グノーシス用語辞典

グノーシス文書に頻出する用語辞典です。

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た行
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ら行