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marigold



置き去りにしてきたものを

ふと
思い出して

心を割き
指の先まで伸ばしても

離れたものは
傍に戻らない

帰れない

麻痺させたものは
痛みこそ薄れにせよ

其れは

病にも至る絶望に
効能あるものなど存在しないのだと

地を這う
蟻の行列の無慈悲さと

夕陽に焼かれる
川の水面の切なさに


想い


思い知らされる







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