見出し画像

note22目:料理は好きだがうまくない

料理をするのが好きだ。
毎日作ることにストレスもない。
これやってみようと新しい料理にもチャレンジもできる。

でも、残念ながらうまいわけではない。


料理がまったくできなかった頃に比べたらかなり上達しているとはいっても、人様に胸を張って披露できる腕前ではないと、逆に胸を張れる。

どれくらい料理ができなかったというと、かつて肉じゃが作るのに醤油一本使い切ったほどだ(もちろん小さめサイズのだよ)。

味見をつどつどしていると薄い気がして、ついちょっとずつたしていったらいつの間にか使い切っていたのだ。

「黒くない?」
付き合っていた頃の旦那が鍋を覗き込み首を傾げた。
「なんか薄くってさ」
空になった醤油のボトルを見て
「まさか全部入れたの?」
「うん」

あの時の旦那の驚愕した顔を私は一生忘れない。
スプーンですくって一口食べると「からっ」としかめた顔も。


そんな私が今ではサクサクと料理を作っているので、人はいつでもどこからでも成長できると伝えたい。笑


それもこれも旦那が文句を言わず食べてくれるおかげである。
※あの日の肉じゃがはもちろん廃棄しました。

ありがたいことだし、プレッシャーもないからいいんだけど、反対に「おいしい」すら口にしてくれないのには、つい文句のひとつも言いたくなる。

「どう、どう?」
食べてすぐ私が前乗りで聞くと、「うん」とだけ返ってくる。
「うん、じゃなくてさ」
「うん?」
「おいしいかどうか聞いてんだけど!」
「おいしいよ」

じゃあ最初から言えよっ! 
叫びたくなるのを抑え、おいしいならよかったとひそかに胸をなで下ろす。

作れるようになっても、なんだかんだで私は自信がない。
味見していても、たぶんあの肉じゃががトラウマで己の味覚を疑っているふしがある。


そういえば最近ローストビーフを夕食で出したら、旦那が「ん?」と眉をひそめた。

「これ、もしかして生じゃない?」
「えー、前と同じように作ったから大丈夫なはずだけど」
「だって、普通真ん中部分が桜色になるじゃん。コレ、どう見ても血液の色だよ」

私が「うそー?」と言うと、笑いながらレンチンしてくれて、温かいローストビーフを食べた。
「もう大丈夫?」と何回も旦那に確認し、「絶対大丈夫」とお墨付きをもらって安心して食べることができた。

あぶないあぶない。
自分より料理ができる人がいてくれると助かるわ。

みなさま……

「料理好き=料理上手」という方程式は成り立たないことを全力でお伝えしたい。


かしこ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?