ただしい人類滅亡計画
品田遊さんの「ただしい人類滅亡計画」を読みました
この本の内容は魔王が人類を滅ぼすか滅ぼさないかを人間に議論しあってもらって、人類滅亡させるかどうかを決めさせる話です
まあ、有り体に言うと、反出生主義の考え方がかかれてあります
まず反出生主義とは子供を作るのをやめて、これ以上苦しむ人が出ないようにしようっていう考えです
生まれないと意識というものは存在しないので、苦しむという意識自体が存在しません
そして、子供というのは愛し合ってたから、勝手にできましたなんていうことはないですよね
子供は作らないようにしようって思えば、人間はその選択ができるんです
「子供つくらないと私、あと一週間で心臓が止まって死にます」なんていう人もいませんですしね
そこでこういう意見もあると思います
苦しんでる人は一部の人だけで、ほとんどの人は生まれてきてよかったって思ってるから、産んだ方がいい
これは僕がいつも考えてることなんですが
例えば、100人の人間がいたとして
その内の99人が「あー、私生まれてきてよかった」「生きてるのって素晴らしいことなんだ」と言う
残りの一人が「私は生まれてきたくなんかなかった」「生きていくのが苦しい」「死にたい」と泣いているとします
その残りの一人に対して
「生きていくことは苦しいこともあるんだけど、楽しいこともいっぱいあるから生きるのは素晴らしいんだよ!」
「じゃあ、みんなが幸せになれる社会を作ろう!」
「自殺を防止するために、自殺予防キャンペーンをやろう!」
みたいなことをする
そういうことじゃなくて
誰か一人でも「私は生まれてきたくなかった」って泣いている子がいたらそんな世界はもともと存在しないほうがいいと思うんですよ
より大勢の人が理想とする社会にはできるのかもしれないけど、全員が理想とする世界を作ることは無理です。
そもそも、人間が思う理想は人それぞれ違うので
多数派の人がいい思いをできたら、少数派の人が泣いてようが苦しんでいようがどうでもいいっていう考え方が嫌いなんです
子供を産まなくて
「あー俺、本当は産まれたかったんだけどな」っていう人もいないですしね
生まれる前は意識自体が存在してないんで
生きていくっていうことは、常に不運に巻き込まれる可能性があるということです。
車に轢かれて、全身麻痺状態になるかもしれないし、大好きな人に裏切られて死にたいと思うこともあるかもしれないし、突然病気になり死ぬまで苦しい思いをし続けなければならなくなるかもしれないし、今まで努力してきたことが報われなくて悲しい思いをして病んでしまうかもしれないなどなど、
どんな健康な人間でも、いつでも死にたいっていう気持ちになる可能性は大いにあるんです
進撃の巨人でも反出生主義の考え方が取り入られていることで、話題になりました
反出生主義の考え方は、今生きている人間の苦しみを拭い去ることはもうできませんが、将来生まれてくる子供たちを苦しみの連鎖から救うことはできます
誰かが悲しむ世界はもう終わりにさせたいんです
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