見出し画像

次元の異なる少子化対策を市役所職員が考えてみた

少子化問題を考えれば考えるほど、
つくづく「お金」だなあと思います。
だからといって、
「ばらまきメガネ」はちょっと違う。

今、こどもの6割が大学に進学していて、
最も学費の安いだろう国立大学の文系学部でも
4年間で約300万円から400万円の学費がかかるそうです。

理系学部はもっとかかるでしょうし、
私立大学はもっとかかるでしょうし、
専門学校はどうでしょう。

自宅からではなく下宿となると、
生活費を含めると、頭がクラクラします。

そんな簡単に、年間100万円200万円も、ぽいっと出てきません。
留学なんて、円安が追い打ちを掛けて、
上流階級のお嬢様お坊ちゃましか無理。
食事をキャベツの芯だけにしても、限界があります。

大学生の約半数は、
貸与型の奨学金や学生ローンで、
学費を借りているそうです。

400万円を借りると、返済まで20年間かかり、
途中、返済が滞ると、
信用情報機関に登録されてしまうそうです。

社会人としてスタートを切るときから、
もうすでに借金というハンデを背負っている若者。
もしブラック企業に就職なんてしてたら…

子どもを大学に通わせると、
4年後には自分の貯蓄を失う親。

こんな事情を抱えていたら、
妊婦健診が無料でも、
おむつが無料でも、
保育料が無料でも、
保育園に入れても、
医療費の窓口負担が無料でも、
給食費が無料でも、
高校の授業料が無料でも、
よっしゃ、産むぞ、育てるぞー!
にはならないような気がします。

そして、地方自治体にできることは、
もう十分やっているように思います。

子どもを大学まで通わそうと思えば思うほど、
一人しか無理かなとか、
二人までだなとか、
子どもは持てない・・・、になりそうです。

このマインドこそ、少子化、人口減少。
人数が問題なのではなく、
なんだか、悲しい気持ちになること、これが悲しい。

子どもを大学まで通わそうと思えば思うほど、
大切に子育てをしようと思えば思うほど、
子どもの数は少なくなる必然。
東大に子どもを入学させた母親が
ちやほやされてるリアル。
ほら、ネット広告で流れてきません?

貧困学生として、
子どもがクローズアップされそうですが、
これは、子どもが貧困なのではなく、
その親が貧困だから。

その親世代は、
社会人デビューしたときから始まる「失われた30年」世代。

第3次ベビーブームを起こせなかった、
第2次ベビーブーム世代が、
今の大学生の親世代。

お金がないのに人数が多いこの世代が
本格的に高齢化してくると、
本当に世の中、崩れていきそう。

その世代の一人として、ごめんねとは思うけど、
「失われた世代」なもんで。

私たちの何が失われたのでしょうか。
搾り取られたもの、失ったものとは、何でしょう。
産む子どもの数?
希望?
私たちの幸せ?
お金?


大学の学費無償化っていう案も聞こえてきます。
それも1つの解決法なのかもしれません。

でも、これも今から徐々に、なので、
それで、「産もう!」みたいな明るい気持ちに
すぐなるかと言われると…
少子化対策として即効性はなさそう。
たとえば、学生ローン、奨学金の帳消し!とか、
今、返済している20代、30代の若者を元気づけるものなら、
即時性はありそうかなぁとも思う。

でも、それ、誰が負担するんだろう。
誰が何を我慢するんだろうね。


そして、また別の問題。
私の息子2人は、社会的経済的に自立していない。
2人とも無職、明るい引きこもり・・・

大学に通わせるお金はあったつもりだけど、
お金とはまた別の問題を抱える、
私のようなケース。
大学に通わなくても一人前に働ける、
仕事できる、賃金がある社会に、
学歴不問な社会には無理かなあ。


国は、どんな少子化対策するのかな。
異次元?
次元の異なる少子化対策でしたっけ。

言葉は勇ましいですが、何も伝わってこないまま。

そうそう、また、国から給付金があるようですよ。
市役所経由で給付しなさいって。

あらあら、マイナポイントをつかって、
国民にマイナンバーカードに口座情報を
紐付けさせたんじゃなかったでしたっけ?
市役所職員、動員させられましたよ。

だから「ばらまきメガネ」って、
市役所職員から呼ばれてるって、ご存知かしら。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?